第185話 マンボウの裏切り
お城の様な領主邸、俺達は中の大広間に通される。
「砦でも言った通り、前面降伏しますので領民の命は取らずにお願いします」ぺこり。
「旦那様、その他の条件はありますか?」
「この国は共和国制だな、なら全ての領主をひれ伏せないと、この国は奪えないのか?」
「はいこの隣の王の領地を取っても、残りの領主は従わないと思います」
「ならどうするか、少し会議をするか」
そこに伝令がやってくる。
「王様、帝国の騎士団長が来ています、どうしますか?」
「あゝすぐ入れてくれ、話がある」
しばらくすると、顔見知りの帝国騎士団団長が入ってくる。
「王よ相変わらずの速攻で1領地を取りましたね、ならこの先は王都ですかそれとも周辺を先に制圧しますか?」
「分かっているんだ、帝国の騎士団団長はこの国の制圧の面倒臭さを!」
「ハハハ、まあ隣国ですし、何回か進行してますのでね、それと民の命を救うと後ろから攻撃されますよ、気おつけて下さいね」
俺は思わずマーボンを見る。彼の額に汗が見える。
「嘘だ、そんな事はしない、我らは命と引き換えに忠誠を王に誓う」
「その王はブルーウェイルの城にいる王か! それともここに居る王かどっちだ」
騎士団団長は、マーボンに向けて剣を抜く。
「ええいい者どもかかれ、この者達を亡き者にしろ!」
マーボンは吠えるが、しかし誰も現れて来ない?
「何故誰も出てこない、誰かコイツらをどうにかしろ」
「お前達の企みはもう潰して終わったよ、ツナ領主と同じ様にな」
聞けば、隣のツナ領の領主もすぐに降伏して、城で降伏交渉をする振りをして襲って来たそうだ、それを帝国騎士団団長は反撃して、領主一族を亡き者にしてから、こちらに来たと言う事だ。城に入る時には、再度この城の中を探索し隠れて居る兵士を見つけては捕縛したみたいだった。
「マーボンどうする、外に吊るされるかそれとも領民を隣のブルーウェイルに全員走らせるか!」
俺の突然の宣言にマーボンは焦り出す、額から大量の汗が滝の様に落ちる。
「民を走らせるとはどんな事だよ、やる訳はないだろう!」
何故かマーボンは切れる、しかし俺には関係のない事だ。
「オリビア外にかさを打て、味方に当てない様にな」
ブルーウェイル方面にオリビアは傘を振る。
どどーん、城の城壁が崩れる。
「ほら目標に走り安くなっただろう、頑張ってブルーウェイル城を目指せ!」
そして俺は王城の上から下の領民に宣言する。
「命がほしくばブルーウェイル城に助けを求めよ、コイツの様に成りたければ、ここで戦えば良い」
宣言が終わった後にマーボンの首を刎ねる、そしてそのまま胴体を下に投げ落とす。
「この首は火にかけて灰にしたら分けて何処かに撒いとけ決して近くに置くなよ」
ペニンの兵士は、首を受け取り走っていく。
「さて帝国の騎士団団長、ここの領民を追いかけるか、俺の騎士団が王城周辺で待っているからな」
俺達は合流して、サンフィッシュ領民を追い立てるブルーウェイル城に向かって!
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