第160話 村で一休み
さて朝だ、今日こそは帝国に行くぞ。
皆んなに注入してから外に出る。
「婿殿、城で泊まってもいいのに、なんで外の建物に泊まるんです?」
「トーランの元王妃よ、あの中には風呂があるんだ、それも流し放題の湯が出て、見てみろ孫達の光ようは、我よりも光っているだろー」
「そう言えば大公様も少し光ってますね、娘達と比べれば、確かに輝きが劣る気がしますが」
「そうなんだよ孫も教えてくれん、まったく困った事じゃよ」
「でも大公様も、少しは光ってますよね」
「あゝある薬品を借りて使用している、ボディーソープとシャンプーリンスじゃよ」
「それであんなに光っているんですね」
「それとあの洋服も何かあるはずだ。我らの服は光らんからな」
2人は嫁達を見ている。
「おーい飯を作って食べたら出発だからな、今日こそ出るぞ!」
朝からウドンの炊き出しをして、建物を閉まって準備完了!
門の所で、事情聴取をする。
「もう一度聞きますが、ポーリンには戻らないのですね」
「言うておる、帝国で親の会議じゃよ」
「お母様も此処にいれば良いのに」
「カケールも冷たいわね、帝国で親会議よ!」
仕方ないな連れて行こう、帝国の騎士団団長を呼んで!
少しすると、騎士団団長がやって来る。
「ニホンエン王国国王お呼びで」ぺこり。
「えーとバイク部隊は先に行って安全確認をして貰って、自転車部隊はなるべく早く来る様に」
帰る順番は帝国バイク部隊300人が先行して、盗賊や大型の猛獣魔獣を討伐しながら進んでもらう、ただ伝令の先行部隊が先に行っているのでほぼ居ないと思う。
その後を俺達が走って行く、大公とお母様達は最後の自転車部隊と一緒と言ったら駄々をこねられ、仕方無いからスピードに慣れるまでは、俺達が速度を落とす事にする。
「よし出発」
トーラン王国元王や貴族、市民に見送られ俺達は帝国を目指す。
午前中はスピードを緩め、自転車より速いくらいで進んでいく。
帝国の自転車部隊も、必死に追いかけて来る。
「何で、あんなに必死何だ?」
「旦那様、旦那様の前に裸の私がいたらどうしますか?」
「それは捕まえにいくだろーよ」
「それですよ、旦那様の食事を今夜も食べる為です」
「馬の前の人参が俺かよ? 飯は自分達で作れよ」
「違いますよ、美味しい料理を食べたいのです、帝国では中々食べられないご馳走ですからね」
「そうかなら、今夜も食べさせてやるかな、ただ弁当だな」
そんな事を話しながら今夜の野営場所に着く、帝国の村の一つだ。
先行のバイク部隊が村長に話を通していたので、俺達は村の広場に建物を出す。
「婿殿、もう一つ出して下さいよ、元王妃と使うのでね」
「え〜場所ありませんよ、村の外で騎士団と一緒でお願いします」
「婿殿は我らが男どもや魔獣達に、襲われても良いのか」
「そうよカケール、お母さんがどうなっても良いの、いつからそんな子になったのよ、婿殿もお願いよ」
「仕方が無いな、俺達も外に建物を移動しよう、せっかくの好意だがな」
広場の建物を閉まって、そして外に建物を出す、2つ目はかなり離して。
村長が慌てて飛んで来る、何かして出て行ったと慌てたらしい。
「大丈夫ですよ、それより村民は何人ですか?」
「女や子供も合わせて80人です、何か粗相ありましたか」
「いや、良ければ夕飯をご馳走しようと思いましてね、後で取りに来てください」
「はい伺います」ぺこり。
挨拶して村長は、帰って行った。
「それじゃ、スープだけでも先に作るかな!」
俺達が湯を沸かしていた所に、自転車部隊がようやく着いた。
「やった、間に合った」
「また夕飯を食べられる」
「明日は帝都だし、今日が最後の夕飯だし命かけて走ってきたよ」
「ハハハお前達面白いな、ただ湯を早く沸かさないと、スープの元をやらないぞ!とっとと湯を沸かせ」
自転車部隊は、すぐ石窯作って湯を沸かし始めた。
さて豚汁を出してお湯に入れる、薄めて塩を少し入れて出来上がり。メインは塩ダレ弁当を出してみんなに配る、今日は豚ずくし!
「よしお椀かカップ持って来て、それと弁当を1人一個配るからな、足らなければパンを食べてくれ」
そして村人がやって来た、みんなで列になって?
「どうしたんだ村長! 何人かでいいんだぞ」
「いえ、良ければ1人づつ頂ければ嬉しいかと」
「旦那様、王族より手渡しで物をもらう事は、家宝になりますから気おつけて下さい」
「お椀かコップを持っているかい?」
「はい全員持って来てます」
「ならこの後に並んで、順番に渡すから、後は器を回収するので最後は持って来てくれ」
みんなに豚汁(薄めた汁)と塩ダレ弁当を渡した、スプーンも付けて。
その後軽い騒動、容器とスプーンを村人が返したく無いと訴えたので、その場で食器用洗剤を出してみんな洗わせた。乾いたら又使えと言ったが家宝にすると言われ苦笑い
見ていた帝国騎士団も一緒に洗って家宝にするって!
まあ好きにしてくれ、俺達は建物に入って寝る。
火の光が、あちらこちらに有る、今日も無事に終わった。
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