第132話 エイルの街から辺境侯爵領に

翌日辺境侯爵領に出発前、マールにこの家コピーしてもいいかな?と聞く。


「ちょっと待ってください、お母様とお姉様は、こちらに来てください」


「なーにマールちゃん」


「お母様、この家に変なものありますか?」


「変な物って?」


「人に言えない見せれない物です!」


「えーと裏帳簿とか、拷問道具とかかな?」


「私は、夫婦の物とかかしら?」


「それすぐ動かせます?」


「王様の前では無理よね」


「同じくです」


「どうしようかな、バレても身内だからね、減刑にしてもらおうかなぁ」


「ちょっと待って、マールちゃんは何を言ってるのよ、大丈夫なの?」


「旦那様がこの建物をコピーしたいそうです、そうすると中の生きている物以外は、全て同じ物に再現します、アレやこれを!」


「そぉそれは不味いわよね、どうにかならない?」


「ですので、片付けて貰えればとね」


「無理無理駄目よ、見せられないわよ」


「わかりました」マールが俺の方にくる。


「旦那様、コピーは一つだけでお願いします、後だいぶ変なものがあるので、その責任は私の体でお支払いします」


そぉ、そうか、それなら辞めようと!


「何で私の体ではダメなんです、もしかしてお母様やお姉様を欲しがってます」


言い終わった瞬間に、後ろから首を絞められる。


まぁ待てエイル辞めろ死ぬ。


「聞いてれば今度はマールのお母様とお姉様ですって、一度死んであの薬で生き返ってこい、絶対に許さない」


「待ってエイル冗談よ、本当に旦那様死んじゃうからやめて、みんなエイルを引き離して」


どうにかエイルを引き離して貰う、本当にどうしたんだエイル。


「ダァだって〜、旦那様1度も自分からキスしてくれて無いじゃ無いのよ! いつも私達がやりに行くまで、待ってるじゃ無いの」


「そう言えばそうね、うん私は1番だけど自分からね」


「うーんそう言えばそうかもね」


「なんかそんな気がしてきた」


「そんな事ないよ、会って初めての頃にエイル以外の私達はして貰っているよ」


「えーユーナいつ?」


「マールが初めて旦那様の唇を奪った時、オリビアが怒ってね、3人でしてもらつたよ」


「「「あゝあの時ね」」」


さらに凄い顔のエイルが迫って来る。


「私だけ私だけよ! キチンと旦那様からキスして貰って無いのは!」


そんな事はないよ、夜もしてるしね。


「違うわよ、女として優しくして欲しいのよ、ついででは無くて!」


分かったよ、それが原因な、ならちょと部屋に行こう!


エイルを連れて屋敷に戻る。


10分。


20分。


30分。


「あゝやられた」マールが走る。


「え〜あれ」オリビアが走る。


「そうあれよ」オーロラも走る。


「抜け駆けされた〜」ユーナも走る。


「何なんですかね?」


「知ってます? チリル様」


そして俺は部屋に突撃してきた4人ともまたやってしまった。


1時間後出てきた6人に、残りの人の冷たい目が痛い。


「そうよエイルに騙されたのよ、前はユーナもやったけどね」


「貴女達も追いかけて来ないと、行けないのよ」


「早々今回のエイルは、確信犯よ」


「そんな事無いです、キスだけです」


「エイル臭いでわかるからね、獣人舐めるなよ!」


「はーい反省してます、旦那様もごめんね」


やっと出発出来る。


「やっぱり婿殿は底なしか」


「これだけいてもやり足りないの」


「お姉ちゃんが狙うわけね」


3人のマダムの会話。


とにかく出発。


自転車リアカーで次の街辺境侯爵領に向かう、お祖母様とエイルのお母様も、一緒に行くみたいだ、後あのメイドも!


「ほら頑張れ、みんなに遅れているぞ」


「あっちのメイドを見て、余裕で付いていってるわよ」


「お祖母様もお母様も比べては駄目よ、みんな私と同じ何だからね」


まあうちのメイドは、凄いからな。


「旦那様何か言いたそうですが?」


「鶴ちゃん何だって」鶴正直に伝えろよ。


「はいメイド達は化け物です」おーい鶴〜。 


「はいスピードあげます」待て待てマリーン。


スピードでリアカーが、浮いて飛んで行く。


かなりリードして、やっと止まった。


「ご主人様、少しあの木の後ろで休みませんか」


あゝ休もうか、少し酔ったみたいだ。


俺は自転車とリアカーを収納する。


木の影でマリーンのスカートを捲ると首に剣が!


「旦那様入れたら、此処で立たなくなるまで抜くからね」


「エイル様、先程は旦那様としたのに私にも分けて下さい、少し疼いて」


「ダーメよ、お母様達がいるから諦めて、此処にテーブル出してお茶を入れてね」


「もうエイル様は、ケチです」


そしてテーブルを出してお祖母様達を待つ。


「あゝやっと来た」


なぁ〜あのメイド可哀想だから、誰か変わってやってくれる、このままでは領地に着かないぞ。


漕ぎ手を変えて、みんなで走り出す。


「死ぬかと思った、これはメイドの仕事じゃない、絶対に!」


可愛いそうなメイドは、リアカーの荷台で天を仰いでいる。











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