第42話 新たな実験 (編)
俺は家を出すとすぐカッターで傷つを付ける。
「鑑定、結界は切れましたね、中に入って見ましょうよ」
2DKの家の扉を開けて入ると8畳の部屋。
奥は扉の付いた縦長6畳の部屋。
隣にキッチンというか土間の部屋。
「おお、奥に何と木の枠がある、風呂か?」
「旦那様、非常に残念ですが、それは野菜などの洗い場と火が出た時の為の水場ですよ、風呂はあくまでも宿や上流階級の邸宅にしかありません」
「そうか残念だな」
扉の方で騎士隊長が、こちらを見ている。
「こっこれはどこから出したのですか? 先程までは無かったのに」
「騎士隊長ちょっとこちらに、私の顔覚えています」
騎士隊長は、繁々とエイルの顔を見る。
膝をついて「お嬢様ご機嫌麗しゅう」ぺこり。
「良いのよ、これは私の旦那様のスキルで出したものです。他言無用ですからこれから色々起こりますが、全て領都に着いたなら忘れなさい!」
「はい、全員に命じて置きます」
「よろしい、では旦那様は残りも出して夕飯を作りましょうね」
「おおエイルは、貴族令嬢みたいだ」
「ホント〜に、貫禄あるわね」
「言っときますが、私は正真正銘の貴族令嬢ですよ、今のところは!」
「何で? 今のところなんだ」
「旦那様の行動一つよ、男爵か子爵か騎士伯か、それとも独立王国の第一王妃かな! それとも何もない平民夫人か」
「第一王妃はあり得ないけど、旦那様次第ね」
「「「ウンウン」」」
「まあまあ残りの家を出そう」
一応10個出す。
俺たちは1つ。
人質家族に4つ。
残りは騎士隊と盗賊で4つ。
「盗賊がいるのは、木の下で充分じゃないの?」
「逃亡防止です!」
残りの1つの家に、テーブルや椅子を出しておにぎりを作っていく。
スープは牛丼の具を、じゃがいもと牛蒡と共に煮る。
とにかくこの国の塩を入れると能力が無くなるので、一般人にも食べてもらえる。
まだ盗賊か村人かを確認してないので、女の人は腰にロープを付けている。
子供達に手伝ってもらって、おにぎりとスープを配って貰う。
終わったら残りの物は、騎士隊にあげる。
盗賊共は干し肉一枚で、馬は飼い葉を出してあげる。
ローソクの火が消える頃に就寝予定だ。ただ我々はダミーの家の後ろに、結界付きの家を建てておく、安全安心のダメだ。
みんなが寝静まった頃に、開く目が10個。
「ねえねえ抜いとかないとね」
「そうよね、お風呂入って無いけど良いか」
「私は旦那様の物だから平気よ」
「そうですね、又鼻血を出されても」
「なら私が1番よ」
「私が口塞ぐよ」
「「「「「そーれ」」」」」
ううーんなに、口を塞がれた柔らかい。
「旦那様、静かに、巡回の兵士が来てしまいます!」
「早々、天井見てればすぐ終わりますよ」
「大体不埒な考え多すぎ」
「溜まっている物は、綺麗に出さないとね」
「わー今日は大きい、ウフフ」
待て待て風呂はよ。
「ほら又、流れが変わった」
「どんなHな事を考えてるんだか!」
「いつもの倍は抜きましょうよ」
「エイルさん3倍よ、不埒な事を考えてるんだから罰よね」
「ならさっきも考えていたから4倍ね」
「旦那様、考えを教えてくれたら少しは罰を減らしますよ、さあ白状しろ!」
お前達、マールが口塞いでるから声出せない。
確信犯だなお前達は、共犯4人。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
バイクで走ると前方で悲鳴。
「どうする、見に行くか、回避するか」
悲鳴と罵声。
「あゝ商人襲われている、助けるかな」
バイクで突っ込んでウイリーandマックスターン。
盗賊5人を吹き飛ばす。
馬車の側から、剣を持った3人組が、盗賊を縛り上げる。
「助けてもらって感謝する」
「ハイよ」
「そこのお嬢さん、助けてくれてありがとう。すくないが、お礼じゃよ」
馬車から出てきた男に袋を渡される。
金貨3枚貰った。
「それじゃーね」
「おいおい待て待て、この先の街で食事でもどうだろう
と言うより一緒に行ってくださらんか?」
「ウーン、まそれも有りか、着いて行くよ」
「ありがとう、よろしく」
馬車と冒険者と盗賊。
「何処に行けば分からないから情報収集」
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