第6話身内になった女

こうも助けてもらってばかりいると、お礼をしたくて、色んな店で酒を飲まそうとする。

千茶せんちゃは、結構いけるタチなので、寿司屋でビール、焼き鳥屋でハイボール、帰宅して珍しい芋焼酎を飲ます。

これだけでは、まだ足りない。

何かをしなければ、気が済まない。だが、彼女に物欲は無い。

母を含めて3人で芋焼酎を飲んでいたら、なんか家族の一員の様な存在になった。

いつか、嫁さんに紹介したいが嫁さんは理解力が追い付かないので、それは難しい問題。

母はもう名古屋を実家だと思って!と、言う始末。


おとなしく、常に笑っていて、頭も良い。勿体無い。もっと世の中は、LGBTQ問題の理解を深めるべきだ!

物書きとして活動していると、色んな人種に出会う。また、障がい者雇用の職場に籍を置いている身なので、これまた色々な病気を抱えていたり、障がいを持っている。

民主主義の盲点は、少数派の意見は無視する所である。

賛成の多い方に物事が片寄る。

民主主義を批判はしないが、性的少数派の意見をもっともっと議論すべきである。


千茶はいつも苦悩しているようだ。

だが、僕は彼女が期待する言葉を掛けてやっているのだろうか?

いつも、千茶は僕を助けてくれる。僕は千茶を助けた記憶がない。

僕の様な、ろくでもない男に振り回されて大変だと思うが、千茶は余程の事がない限り名古屋まで来てくれる。

次は僕が大阪に行く番だが。

千茶は歳の離れた、お姉さんの様で僕は慕っている。

そうだ。それなんだ。

僕は千茶に姉弟愛を感じているんだ!

男女感の愛情は嫁さんしか湧かないが、千茶には姉弟愛を感じている。

ちょっと、冗談言い過ぎたかな?と、心配する時もあるが、怒られた事は無い。

かくして、千茶は羽弦家の身内の様に格上げされたのだ。

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