第11話 さぁ、冒険へ!
「やったぁ!!」
無事、欲しいものを手に入れたアメリアは着替えた。
麦色の平民が着るような服にね。
「意外と、、似合ってる?」
髪の毛も青紫色で貴族だとばれるかもしれないから魔法で色を変えた。
「茶色ならバレないでしょ。」
準備は整った。
後は公爵家を脱出する方法を考えるだけだ。
「、、魔法で透明人間になる?、、いや使えるかどうか分かんないし。」
ちらっと窓の方を見ると玄関に数台馬車が停まっていた。
「今日、誰か出かけるんかな?」
聴覚魔法で少し盗聴してみる。
『公爵閣下。本日は国王夫妻、並びに婚約者候補のお家の【クラーク伯爵】【キャスパー伯爵】【シュリーブ侯爵】【ガルシア侯爵】【ベイリー侯爵】【サンチェス公爵】【ウォード公爵】との会合でございます。』
『、、、なぜ、毎度断っているのにわざわざ呼び出すんだ。』
『王家としては三大公爵家の全員と婚約を結んだ方が円満だからなのでは。ちょうど正妃の王子と姫を合わせたら三人、即妃の王子と姫を合わせたら八人いますからね。』
『我が国の王家は考えが安易すぎる。』
『まぁまぁ、そうおっしゃらずに、、。』
そして公爵は馬車に乗ってどこかへ行ってしまった。
「公爵がいない?、、、ってことは屋敷に強力な魔法を扱える人間がいない。私外にでれるじゃん。」
高位貴族は魔法が上手い人を主に側近とし、侍女や庭師などはあまり魔法が使えない人を採用する。
見た限り公爵と側近、護衛の人達はさっき馬車に乗ってどこかへ行ってしまったようだ。
「私の魔法使いながらなんとか脱出できるんじゃね?」
という事でアメリアは部屋の外に出た。
自分でも思う、なんて安易な思考なのだろう、と。
しばらく地図を見ながら歩いているとアメリアは妙な違和感に気づいた。
「、、、、おかしい。さっきからまっったく人に合わないし、人の気配がしない。」
そりゃこんなに広ーい屋敷だからそう簡単には合わないよね〜とは思っていたけれどもう歩いてから結構時間がたっているきがする。いくらなんでもおかしい。
「、、、、そもそも私の部屋が人気がしないところにあるから?でも、この前出た時はまぁまぁ合ってたけど、、。」
違和感を感じながらもアメリアは歩き続けた。
悪役令嬢?、、だから何。 受験生 @zyukenn
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