第9話 なんで
「マリアベル、マリア、アメリアに謹慎処分を下す。マリアベル、マリアは一年。アメリアは十歳になるまで部屋にいろ。」
マリア体当たり事件の直後、テオドールが驚きの発言をした。
「い、一年!?公爵様、一体なぜ?」
マリアベルはテオドールの発言が衝撃だったのか顔を歪ませている。
「この家の主は私だ。家の主の命令に従うことができないのならこの家を出て行け。」
テオドールはそれだけ言ってまた去っていった。
「、、、、私も戻りますわ。マリア様、当たってしまった申し訳ありませんでした。以後気をつけますわ。」
「あ、、えと、わた、、しもごめん、、なさい。」
アメリアもテオドールに続いて部屋に戻っていった。
♢♢♢
「、、、テオドールの思惑が分からない。」
部屋に戻った瞬間、アメリアは独り言を呟いた。
「十歳までって属性判別式までじゃない。」
今更だが、この世界には魔法がある。
魔法は人によって属性、魔力量が異なる。
特に王族は魔力量が多い。
属性には色々な種類があるが、大体は親の遺伝だ。
フローレンス公爵家は氷や水属性の人が多い。
自分の属性が何かを知るのが属性判別式なのである。
「、、、考えても無駄ね。なぁんにも分からないわ。」
アメリアは諦めて勉強することにした。
♢♢♢
そんなアメリアの様子をこっそり覗き見している輩がいた。
「ん〜ふっふっふ。アメリアちゃん真面目だねぇ。将来有望。人間界ならきっとパーフェクトだよぉ。早く会いたいなぁ。」
「、、、、そんなに楽しみか?」
「もちのろーん♪だってぇこんなに変な子中々いないよぉ〜。王族よりめんどくさいよこの子。」
「だが、今までのようになったらどうする。」
「んー。どうもなんないかなー。また、一から探せばいいだけでしょ。」
「、、、至極めんどくさい。」
「まぁ、私達の本業は別にそれだけじゃないから、失敗しても気楽にやればいいと思うけどねぇ。」
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