第4話 人生ハードモード
アメリアが言いたかったのはただ一言。
「なんでこんなに小説と現実が違うの?」
これだけだった。
小説ではたくさん散財していた悪女アメリアとして描かれていたけれど実際のフローレンス公爵家のルールとはかなり異なっていた。
まず、現フローレンス公爵家当主であり実の父親テオドール・フローレンスとは一度も会ったことがない。
アメリアはちょうど夏の三の月二十番日で五歳になる。
ここの世界では春夏秋冬を月に分けており、季節ごとに何月かを一から数えるのだ。
例えば春の一の月は日本で言うと四月。日本の三月をこの世界は年末としており、四月を年始としている。
つまり私の誕生日は夏(六月から八月)の三番目の月の二十番日といことだから、、八月の二十日ということになる。
少し話が逸れてしまった。
つまり、アメリアは父親に約五年間一度も会っていない。
そして生活の様々なルールも細かく決められている。
一、朝渡された宿題は必ず夜の八時までに終わらせる。(宿題は一日五十枚。裏表あり。)
二、部屋の外に勝手に出てはならない。
※出たら罰則を与える。
三、食事は使用人が持ってくるのでそれを自室で食べる。
四、買いたいものはリストに起こし、予算以内に収まるようにする。
※予算=百万円
五、読みたい本があるのなら図書室の本リストを渡すのでそこから探し、四と同じようにしなさい。
六、ドレスや服の着付けは自分で行う。
このように息苦しい生活の中でどこに義理の姉をいじめる時間があるのよ。
てかそもそも五歳の子供がどうやって自分より年上の人をいじめるの?
五歳って幼稚園児やぞ!なんならあの国民的アニメ野原し○のすけと同い年なんだが。
、、、、私の人生ハードモードで草。
私が生き残るには、、、。と最初は断罪されないことしか頭になくてずっと頭を抱えていたけど最近あることに気づいた。
普通にこの人生楽しんだ方がよくね?
人生楽しんだもん勝ちでしょ!
、、、案外すんなり今後の生き方は決まった。
アメリア・フローレンス、まずは父親に交渉をしようと思います!
アメリアは前世で叶えられなかった夢を今世で叶えることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます