第26話

サロンに着くまでに、ライアンとダンゼルがここにいる理由を簡単に説明したらしく、2人はすぐに受け入れてくれたようだ。


早速、明日からのスケジュールを6人で相談するが、ティアはどこに行っても初めて訪れるからどこでもいいと。

俺たち3人はそこまでの箱入りとは思わず目が点になった。恐るべし公爵家!


1人ワクワクしながら俺たちの会話を聞いているティアはにっこにこだ。


とりあえず明日は街に繰り出すことになった。


ここでは珊瑚や真珠の加工品や鉱山で取れる鉱石も有名で買い物やお土産には持ってこいの場所だ。

海からの貿易もありかなり賑わってるようだ。


そのまま晩餐まで会話を楽しんだ。


疲れが見える2人を休ませるため、「「「また明日」」」と今日は解散だ。


俺たち3人は早速温泉を堪能するため離れの横にある建物に向かった。


そこには小さな風呂から大きな風呂まである。外に続く扉の先は壮観な山々が見える露天風呂があった。

もちろん外からは見えない作りだ。


さすが公爵家!

俺たちは年甲斐もなくはしゃいでしまった。

温泉って最高だな!

好きな時間に好きなだけ入っていいそうだ。


本邸の方は海が見渡せるらしい。

そっちも帰るまでに入りに行かないとな!


温泉効果で肌もすべすべだ!

何度でも入れる!

来てよかった公爵領!


俺たちも今日は早めに床に就くことにし、それぞれに与えられた部屋に向かう。


また明日!と別れてベットに横になる。


今日はティアと手を繋いだ。

小さい手だったよな~


差し出された手に自然と手を出し繋げるのはきっと普段からレオンと繋いで歩くことが当たり前なんだろうな。

だから、抵抗がなかったんだと思う。

レオンは仕方ないとしても、他の誰かと手を繋がれるのは嫌だな!

今のところティアのそばにいる男は俺たちだけだし、これ以上増えないように目を光らせおく必要があるな!


ティアは男たちからの視線には気づいていないようだが、そんなことはない。


間違いなくティアは美少女だ!


誰もが振り向く程の美少女、隙あらばと狙っている奴は腐るぼといる。


学園に入るまで誰もティアの存在は知っていても、見たことのある奴なんて限られてる。


病弱で、我儘、傲慢なんて噂もあったよな~




ん?んん?

何かが引っかかる?ような

何か忘れてるとかか?




ま、それはいいか!


実際は儚げに見えるせいで病弱と勘違いする奴は多いかもしれないが、俺は知っている!


木登りもできる元気一杯の少女だ!


人は見かけによらないとはこのことだ!

あんな一面は俺だけが知っていればいいよな!

ティアと俺の2人だけの秘密!


もっとティアのことが知りたい。

明日のお出かけも楽しみだな!



おやすみティア!





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