第21話
あれから何事もなく2ヶ月がたった。
もう明日からは2ヶ月間ティア会えなくなる。そう!夏季休暇に入ってしまうのだ。
夏季休暇は7月~8月いっぱいの2ヶ月間もあるのだ!
去年はあっという間だったのにな。
いつの間にか学園での噂もなりを潜めていた。
ティアとはあれからもランチは一緒にしている。ティアのことも色々知った。好きな食べ物、好きな花、苦手な物など、怖いものを聞いた時「母親」だと教えてくれた時はウチと同じだな!と笑った。
今では頭ポンポンは日課になっている。
ティアも普通に受け入れているのが素直に嬉しい。
こんな日々が過ごせるようになっただけでも夢のようなことなのに、欲が出てくるのは仕方ないよな?
将来は嫁にと願ってるんだからな!
誰にも渡したくないんだよ。
ティアだけは誰にも譲れないんだ。
何があっても諦めれることは出来ないと思う。
ティアが受け入れてくれるなら、一生大事にする!
いつも笑顔でいてくれるよう努力もする!
もちろん浮気もしない!
ティア以外考えられないんだ。
夏季休暇中に何か理由をつけてアスパルト公爵領に視察の予定を組み込んでもらおう!
帰ったら父上と兄上に相談だ!
晩餐の席で家族4人が揃ったところで「この長期休暇でアスパルド領に行く為に視察の手配をお願いします。理由は何でもいいです。」
と伝えると3人の動きが止まった。
なんでた?
父上は俺を凝視してるし、母上は真っ青になってるし、兄上は首を横に降っている。
なんなんだよ!
「2ヶ月間もティアに会えないなんて我慢できない!」
「手配はお願いしますね。後は任せます」と席を立って自室に向かった。
これでティアに会えるな!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
父上「おい!宰相に言うのは無理だぞ!アイツ怖いんだぞ!」
母上「私も公爵夫人には言えないわ!夫人だって怖いのよ!」
兄上「私だってレオンに言えないですよ!レオンだって怖いんですよ!」
3人で頭を抱えたことはいうまでもない。
次の日、意外にもあっさりと宰相から許しが出た。
「ティアの友人の2人が観光がてらしばらく滞在する予定なので構いませんよ。もちろんひとつ屋根の下で過ごさせる訳にはいけませんので、殿下には離れで過ごしていただきます。ついでに悪ガキ2人もどうぞ。」
その笑顔が怖いんですけど!
とりあえず、1週間の滞在を許可されたのでルイに伝えるため部屋に行くと、既に荷物をトランクに詰めてる最中だった。
そんな入れ方だと着る時しわくちゃだそ!
侍女に任せろよ!
はぁ、行かせて大丈夫なんだろうか?不安だ。
普段、仏頂面の弟が満面の笑顔に変わると応援したくなるんだよな。
ヤレヤレ、頑張れよ。
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