第2回「甘い」:わが弟の恋愛事情
「姉ちゃん、振られたんで慰めて〜」
「またあ?」
ちょうど一回り違いの弟は、母と姉(要は私)が甘やかしたせいか甘えん坊気質に育ってしまった。
そして、これも母と姉のせいかもしれないが、恋愛対象は一回り以上歳の離れた女性である。幼稚園の先生が初恋なのはまだ可愛い方で、それだけ離れていると、相手は大抵彼氏持ちか既婚者。
ゆえに弟の恋は、告白前に玉砕するかトラブルになるかの二択である。
まあ弟の態度からすると、今回は旦那の方が乗り込んでくるなんて修羅場はなさそう、かな。
「あんたは年相応の相手と恋愛なさいよ」
まだ成人したての癖に。
対して弟の返しは定型句だった。
「姉ちゃんこそ、早く婿探しなよ」
「毎度やかましい!」
【了】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます