八百万 浪馬

🔳┳人物・浪馬

初登場。口調。性格。


🔳初登場

 間近に迫った騒音が一際大きくなり、突如途切れた。

 続いて、紫宸殿の土塀に降り立つ気配。

 後ろで束ねたピンクの長髪が闇に躍る。ライダースーツの若者だった。肩に担いだ槍の穂先に下弦の月が掛かっている。

 高みから白洲の参加者を一瞥し、ニヤリと笑うと、近づいてきた。

              ──【開幕】《神風天覧試合》、始まりの儀 其の四


🔳口調

・一人称は「オレ」。ヤンキー口調。傲岸不遜。

 掴みどころのなさは洋に通じるが、よりカオス傾向。

 台詞にカタカナが混じる。多すぎに注意。

 くだらないダジャレや、言い回しの遊びを好む。


「始めてンのか?」

「いえ、これからです」

「なら始めろや。オレに構わねえでヨ」

              ──【開幕】《神風天覧試合》、始まりの儀 其の四


🔳性格

■天邪鬼

 そんな浪馬の台詞は、意見というより野次の類だ。明らかに本気ではなく、場を混ぜ返したいだけである。性格がねじ曲がっているのか、延長戦を迎えた反抗期なのか。この《天覧試合》の場でふざける度胸はたいしたものだが、たつきほどの底知れなさは感じない。派手なチンピラという印象だ。

              ──【開幕】《神風天覧試合》、始まりの儀 其の六


■女好き

・特に蓮葉に執心が見られる。


「あんたが畔の代表かい?」

「ものすげェ美人だな。マジ妖怪でもオッケーってレベル」

「どこまで帰るんだ? バイク2ケツで送ってやンぜ」

「それともどっか飲みに行くか。勝負の前にお互いを知るって必要じゃね?」

              ──【開幕】《神風天覧試合》、始まりの儀 其の十


「ところで、帰りはどうすンだ?

 電車もバスももうねェだろ。オレのバイクで送ってやンよ。

 京都観光してーなら、どッか寄り道してもいーゼ。

 初日の出じゃねーが、綺麗な夜明けを見れるッてスポットも──」

「切り替え早すぎだろ、おまえ」

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の三


■『しつこくしない、あきらめない』

・女関係では意外に粘り強い。

 文殊など、これと見込んだ相手には同じスタンスが見られる。


「オレのナンパ流儀は、『しつこくしない、あきらめない』なんだヨ。

 今日は引いてやンが、こんな上玉ゼッテーにあきらめねェ」

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の三


■巨乳派

「他に三人いるだろうが。そっち行けよ」

「あッちのムネ全部足しても、こッち以下だろ」

「殺しとく?」「協力しよう」「治しません」

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の三


■柔軟かつ適当

「ハ! 殺し屋のクセにお高いこった。

 何をやろうが、勝たなきゃ意味ねェだろーがヨ」

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の二


■熱しやすく冷めやすい

・バトル直後の洋や烏京に喧嘩を売るほど。

 熱くなるとルールを無視する傾向もある。


「タマのついてる男で、あんな勝負の後に熱くならねェ奴がいるかヨ。

 さあ──やろうじゃねーカ、魚々島。

 次の相手は、この八百万やおろず 浪馬だ。

 茶番じゃねえ、本物の戦いッて奴を教えてやンぜ」 

 あっけに取られる洋を前に、槍武者の闘気がごうと燃え上がった。

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の二


「あァーん? メンッドくせえーな。

 なら、試合関係ナシのケンカでどーヨ?

 オマエでもいいゼ、松羽。あンな勝負じゃ消化不良だろ」

                 ──【後幕】魚々島 洋 VS 松羽 烏京 其の三

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