┣容姿、服装、武器・荒楠【二幕】


🔳容姿

 《神風天覧試合》、開始三十分前。

 のっそりと現れ出たのは、雲つくような大男だ。

 《神風》候補、最寄もよろ 荒楠あれくす

 3メートル近い《そねちか》の天井に、なんなく手が届く上背である。文殊の仲間にも2メートル近い巨漢がいたが、男はそれ以上、何より体積がまるで違う。皮鎧と骨製の仮面に隠された中身は、ひぐまではないかと疑うほどだ。これが美髯を蓄えた老人の肉体とは、到底、信じがたい。

                 ──【前幕】畔 蓮葉 VS 八百万 浪馬 其の四

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