24,勇者降臨!
廃倉庫でアリッサ・マーカル姉妹と別れてから、俺は神奈川県横須賀市にある三笠公園に来ていた。目的は、
「当てが外れたか?」
引き返そうとしてヘルメットを被った時、後ろから山村の声が聞こえて来た。
「放して!」
そっと声のした方向に進み、建物の影から様子を見てみた。
すると、手首を掴まれてそれを必死に振り解こうともがいている
ただ者じゃ、出せないオーラだ。
そこに突然、眩い光と少女が現れて「そこまでだ、魔人共!」と言いながら
待て待て、俺以外に逆転生してきた奴が居るとしたら? ああ、そうか。遠すぎて分からなかったが、あれは・・・アイツはLv999の勇者じゃないか。
消失ではなくて、ここに居たのか。
なるほど。
その後も観ていると、あっという間に3人を薙ぎ払い残り1人となった。流石、勇者だ。だが、最後の1人だけを見失ったのかオロオロしている。
最後の1人は、勇者の背後から短剣を突き刺そうと猛ダッシュだ。
だが、俺が居れば問題ない。
超速で駆け寄り、最後の1人に強烈なキックを与えて伸びさせた。
「死ねぇえ! グフッ!!」
突然、現れた俺に驚いたのかその場で固まった。
だが、俺は知っている。まだ、コイツらの仲間が近くに居ることを。
だから、俺は向きを変えてその方向に歩いて行き、その先にある壁の裏で携帯を操作していた男を連れてきた。
ロシア語で何かを喚いていたが、気にせずに勇者の前に投げた。
それでも、逃げようとしていたので先回りして仁王立ちすると股の下から這いながら逃げ続ける。だから、容赦なく膝から先の部分を痛々しい音と骨の折れる音を響かせながら逆に曲げた。
膝から鮮血を流し、顔面からは涙や鼻水を吹き出し続けそれからすぐに絶命した。
すると、勇者の背後から山村の声が聞こえてきた。
「せ、せんせー?」
「ん? ああ、無事か?」
「は、はい」
「さ、家まで送ろう」
しかし、いつもなら元気な返事が返ってこない。
「・・・」
「どうした?」
「親が」
「親が?」
「アイツらに、殺されて」
ああ、そうだった。両親が
「じゃあ、一緒に住むか?」
「え?」
「
すると、顔をゆっくりと上げて静かに「迷惑じゃないの?」と聞いて来た。
「迷惑ぅ〜? ぜーんぜん、気にしないで良いから」
しばらく考えて他の方法が無いと思ったのか、頷いて「お世話になります、せんせー」と答えた。
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