15,疑惑証明→白

 そして今、俺の耳にアリッサの声が携帯から聞こえている。


『Hmm, so call me?(ふーん、それでアタシに電話を?)』


「That's it.(そうだ)」


『Right. I mean, I'm not acquainted with those guys though?(そっ。つーか、アタシは其奴そいつらと面識無いんだけど?)』


「what⁈(何?!) Really?(本当か?)」


『Yeah, I swear to God.(ええ、神に誓えるわよ?)』


 アリッサや昔の仲間と話す時は基本、英語だ。


 だが、日系兵士も居るのでその人達と個人的に話をする時は日本語と使い分ける時が存在して居る。


 日系兵士は、主に援護兵や野砲勤務が多い気がする。


『Also, even though my name is Alyssa, my name is Alyssa Markal!(それと、アタシの名前はアリッサであってもアリッサ・マーカルだから!)』


 ・・・え? あれ・・・?


 そうだっけ?


 任務中はアリッサとかジークとかで呼び合っていたから、記憶に無かったのか?


「Oh, was that so? Sorry, I forgot. Advice, thank you very much.(そ、そうだったか? すまん、忘れてた。 忠告、どうも)」


 電話を切り、咲耶さや義姉ねえに今の会話を聞かせると一瞬だけ驚き「マー君の言うことは、絶対だからお義姉ねえちゃん頑張るね?」と言って自室に籠ると中から怒号が聞こえて来た。


 多分、部下のミスに対して説教して居るのだろう。


 やれやれ、日曜日今日も休めなくなりそうだ。

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