12,元海兵隊兵士が女子校の非常勤講師になって、何が悪い?

 日本全国を裏から支配している組織が、山村組だが被害者の数は世界中にいる貧困者だ。


 闇金に染まった市民から習得した金をむしり取り、無理やり返済させるという手口だった。なぜ過去形なのか?


 それは、2年前に他の組織によって崩壊した。


 その事を、彼らは知らないのか?


「それで、復讐って意味でその娘を誘拐した・・・と?」


「ああ。そうだよ、物分かりがいいなあんちゃん」


 話し方からして関西だろう、高校の友人に関西から上京して来たと言っていた奴がいた。


「じゃあ、復讐の意味が無くなったな。 あんさんら、山村組は2年前に解散している。それに、そこの少女は無関係だし仮に合っていても、少なくとも今は俺の教え子だ」


 すると刃物を振り上げて「いちいち、うるせぇんだよ!!」と言って、俺に振り下ろして来た。


 その状況にいつの間にか意識を取り戻していた山村やまむらが悲鳴をあげて目をつぶった。


「ギャハハ!」


「キャアアア・・・!!」


 俺を確実に仕留めたと油断した男は、リーダー格の男に「戦果1ですわ! 兄貴あにき」と誇らしげに言った。


「・・・おい、この玉無し野郎」


「あ? ブベラッ!」


「男なら、素手で戦うのが! 礼儀だろうが!!!!!!!!」


 油断していた男が振り返ると、護身用で常備しているバタフライ・ナイフを持ち振り上げて居る俺の姿があった。その後、男の頸動脈けいどうみゃくき出血過多で倒れて即死した。


「山村」


「は、はい!」


「ここで言った事は、忘れろよ?」

「へ?」


 男の鮮血が俺の頬をつたり落ちる中、俺は構わず目の前から向かって来る奴らを致命傷を敢えて外しながら対処していった。


「な、何者だ! お前は!!」


「俺か? 元海兵隊兵士が女子校の非常勤講師になって、何が悪い?」


 最後に残ったリーダー格の男に名乗り「冥府で、俺の教え子に手を出した事を後悔していろ」と言い心臓に1刺ししてトドメを刺した。


 その後、山村やまむらの拘束されて居る紐を解き近くでいつの間にか気絶していた森山理事長を回収して施錠されていた大扉を蹴破って外に出た。

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