8,アマアマ⇆デレデレ
話を今に戻そう。
急停止して後ろを振り向くと群青の制服に身を包んだ
「さ、
「って、ま、マー君?!」
四駆が止まりドアを開けて急いで降りて来ると、人前で抱きついて来た。
「ちょ、当たっているってば」
「マーくぅん、マーくぅん!」
俺の
なんでも、ナンパされて困っていると当時中学生の俺が颯爽と現れて、助けてくれた・・・らしい。
ちなみに、俺は覚えていない。
「にへへ・・・。マー君、捕まえた〜」
うん。完全にバカである。
そんな
「ね、
「マー君こそ〜、ここで何しているのさ〜」
「そ、その前に・・・説明したら? 同僚さん達に」
苦笑いしながら固まっている人たちの方向に話をさせてあげると、俺の頭を撫でながら「
仕事ではクール態度だが、俺を前にするとアマデレ(アマアマデレデレの略)になるのが
それに家事は最上級に大好きで、勝手に俺の部屋に入って来て掃除を始めるほどだ。
おまけに低身長で、俺と義妹の間に収まってしまうほどだ。だが、2人ともボンッキュッボンッの三拍子だから正直に言って目のやり場に困っている毎日だ。
「それで? なぁんで、ここに居るの?」
「ん? あぁ、そうそう!」
「・・・(いや、忘れるなよ)」
「横浜市の有力資産家の灘家のご令嬢が、中々帰らないから捜索願が出てて〜」
ご令嬢か・・・、道理で疑われる訳だ。
その時、リムジンがやって来て扉が開くと同時に「高宮先生!」と灘の声が聞こえてきた。その後ろにはしゅんとして反省している女性執事の姿があった。
「もう! 逮捕されているじゃない!セバストリアさんの
「も、申し訳ありませんでした。お嬢様」
「私じゃなくて、謝る相手は
俺を指差して午前05時に、執事に説教をする姿は、ちょっと笑えた。
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