6,最悪な徹夜
湾岸高速にのっても目の前に展開されている検問所を最高速で突っ切り、その度に後続の赤色の光を灯した四駆や二輪が追いかけてくる。
「止まりなさい! そこの、大型二輪!」
スピードメーターの針が最高速度の230キロを示そうとしていた時、前方から白い光で後続を照らすヘリが3機ほどやって来た。
「ヘリは、あかんって・・・!」
ヘリから発せられている光を避けながら最寄りの出口を降りようとした時、装甲車が見えた。そしてスパイク(タイヤをパンクさせる特殊な帯)を投げ広げている警官の姿を確認した時、俺はハンドルをきって反対車線に乗り上げて間一髪で避けた。
「あ、危なかった・・・」
周りを見ると薄明るくなっている、もう朝だ。
「結局、最悪な徹夜じゃないか」
燃料メーターが点灯し始めた時、サイレンの音が聞こえて来なくなった。代わりに聞き覚えのある声が拡声器から聞こえて来た。
急停止して後ろを振り向くと群青の制服に身を包んだ
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