第19話 異空間収納
森の魔物でも一撃で倒せる炎帝奥義でも倒せなかった。
次の事を全く考えていなかった事に、自分の弱さと油断を覚える。
ただ、鹿角牛も既にボロボロで火傷が酷いので、このまま押し切りたい。というのも、また回復されたら困るからだ。
慎重に慎重を重ねて、今度は接近戦で炎の剣で沢山斬りつけた。
鹿角牛も必死の反撃を試みて、角で突いたり、後ろ脚で蹴ったりと、今まで戦ったどの魔物よりも強かった。
三分後。
〖炎帝〗の効果時間が三分を過ぎて終わると同時に、鹿角牛がその場に倒れ込んだ。
「はあはあ…………つ、強すぎる…………やっぱり外の魔物ってものすごく強いんだな……反省だな」
思わず、口にしてしまうくらい、熾烈な戦いだった。
だって姿だけなら森の魔王種の方が圧倒的に怖いんだよ!? 鹿角が立派なただの牛だよ!? 魔王種ってこう見ただけで恐怖に震えて凄まじい睨みを利かせてくるのに、鹿角牛はどちらかというとつぶらな瞳なんだよ!?
はぁ…………ものすごく騙された感があるが、これで良い勉強になった。
間違いなく、外の魔物は魔王種よりもずっとずっと強い!
ということは、こんなにも強い魔物を倒して暮らす人達はめちゃくちゃ強いに決まっている。
さて、僕の才能『絆を紡ぐ者』によって新しく
実は『絆を紡ぐ者』は絆が最大値になった場合、相手のスキルを全て複写する
〖限界突破〗に関しては才能なしで得られたスキルなので、これは違うんだけど、絆で得られるスキルというのは――――なんと、絆が最大値になった人が十人を突破した時に新しい力を手にしたのだ。
その名も――――――なんと! 〖異空間収納〗という超便利なスキルなのだ!
前世の記憶からアイテムボックスみたいなスキルがあったら、どれだけ楽なんだろうと思ってたら、〖アイテムボックス〗というスキルは既に存在していて、ものすごく珍しいスキルである事が判明した。
もちろん、うちの村に持っている人はいなかった。
そんな事を思っていた頃、十人目の絆が最大値になった時、獲得したというアナウンスと共に〖異空間収納〗が使えるようになった。
書籍から学んだ〖アイテムボックス〗は強さが存在して〖アイテムボックス・下級〗から〖アイテムボックス・上級〗まで存在していて、ランクによって入れられる物の重さと幅が決まっているそうだ。下級の場合、直径五十センチとか色々制限があるとのことだ。
それと比べても見劣りしないのが、僕が獲得した〖異空間収納〗だ。
それは書籍にはなかったけど、内容としては物なら全て収納できる。さらに、アイテムボックスにはない『収納物の時間停止』という効果まで込みになっている。
僕の〖異空間収納〗の中には母さんが作ってくれた美味しい料理が大体一年分程入っている。
これも僕が倒してきた魔物で作ってくれた料理で、まだお肉とか素材が大量に入っている。
マリ姉によれば、外で素材は売れるからお金に困ったら売ればいいけど、あまり沢山売ると〖アイテムボックス〗と勘違いされて変なごたごたに巻き込まれるから一つずつ売るように言われている。
早速〖異空間収納〗を使って、倒した鹿角牛――――グレートホーンを収納させた。
そして、早速の〖解体〗というスキルを使って収納させたグレートホーンを解体すると角、お肉、皮、魔石が出て来た。
魔石!? 魔王種には魔石はなかったのに、魔物という種族には魔石というのがあるのか? ない個体もいるかも知れないからそれも一つの楽しみにしておこう。
他の魔物に狙われるまでに、全速力で町に向かって走った。
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名 前:ユウマ・ウォーカー
才 能:絆を紡ぐ者(19人)
レベル:40/40
筋 力:B- 耐 久:B-
速 度:B- 器 用:B-
魔 力:B- 知 力:B-
耐 性:B- 運 :B
レジェンドスキル:
〖炎帝〗〖天使降臨〗〖精霊眼〗
〖経験値獲得率上昇・上級〗〖上級鑑定〗
〖限界突破・上級〗〖豊かな自然〗
〖異空間収納〗
スキル:
〖身体能力上昇・超級〗〖運気上昇・極級〗
〖魔力能力上昇・超級〗〖反応力上昇・超級〗
〖魔素消費軽減・超級〗〖二重詠唱〗
〖詠唱速度上昇・超級〗〖高速詠唱〗
〖詠唱破棄・中級〗
〖全属性耐性・中級〗〖光属性耐性・超級〗
〖闇属性耐性・極級〗〖能力低下耐性〗
〖毒耐性〗〖麻痺耐性〗〖石化耐性〗
〖睡眠耐性〗〖沈黙耐性〗〖減速耐性〗
〖魅了耐性〗〖恐怖耐性〗〖幻惑耐性〗
〖即死耐性〗〖遠見〗〖暗視〗〖探知〗
〖上級隠密〗〖聞き耳〗〖威圧〗〖解体〗
マスタリー:
〖剣術・超級〗〖武術・超級〗
〖武器・超級〗〖鎧・超級〗
〖聖物・超級〗〖料理・上級〗
〖火魔法・上級〗〖水魔法・超級〗
〖風魔法・上級〗〖雷魔法・上級〗
〖光魔法・極級〗〖無魔法・上級〗
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あれから獲得したスキルは、〖異空間収納〗〖上級隠密〗〖威圧〗〖解体〗となる。
上級隠密は隠密の上位版で、なんと〖探索〗でも見つからないくらい凄い隠密状態になる。これを発動させておくと、全身が透明になって目の前でも見えなくなるくらい凄いスキルだった。
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