凶夢
再び眠りの世界へ沈み込んだ僕は、またしても同じ場所に立っていた。
手元をみると、すっかり忘れていた紙切れを持っていた。
しかも、文字化けは無くなっていて、なんと書かれているか読めるようになっていたのだ。
気になって、紙切れの文字を読んでみるとこう書かれていた。
“ わたしは貴方自身だ、決して忘れてはいけない
嘘に塗れた空虚な自分のことを___”
何も心当たりがないはずなのに、何か大事なことを忘れているような体の底から震える恐怖心に苛まれた。
その恐怖心からか、思わず足がすくんでしまった僕は、その場にペタリと座り込んだ。
「人物Aが何者なのか」という問いに対して、ほんの少しだけだが確信に近づいているのだろう。
そして徐々にそれは僕を蝕んでいた。
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