236.コーラに花火
瑞葵もだいぶ六等呪位に慣れてきたようで、動きに無駄がなくなってきている。
それでも、アプサラスのほうが一枚上手。的確に瑞葵の隙を突いてダメージを与えている。瑞葵も回復を行いたいが、攻撃、防御と手を休める暇がない。まあ、そこは俺や
瑞葵が俺に目配せを送ってくる。なんだ、俺に惚れたか?
目力に怒りが感じられる。
冗談だってばよ……。
瑞葵と入れ替わりアプサラスの相手をする。それにしても美しい剣の舞だ。まったくといっていいほど淀みがない。水の流れの如くすべてが一連の動きになっている。まさに攻防一体の剣技。
なので、真似してみる。真似といっても踊るわけではない。体の位置、腕の振り、足捌き、剣の向きや流れを真似するのだ。
よし、今日から君をアプサラス師匠と呼ぼう。光栄に思えよ!
それにしても、難しい。スケルトン師匠のように、一撃一撃で完結する剣技ではない。スケルトン師匠の剣技が剛とすれば、アプサラス師匠の剣技は柔だ。
ずっと、続けていたいがそうもいっていられない。召喚された
身体強化、直撃、並列思考、秘剣ソリッドスラッシュW。
世界が四つに割れる。
アプサラス師匠が微笑みながら消えていった。
またどこかで剣を合わせましょう、と刀をしまい礼を執る。
『レベルが30になりました』
『レベルアップに伴いSP《ステータスポイント》を得ました各項目に振ってください』
『アイテムをドロップしました。ホルダーに収納します』
『ハイランクキラー達成により比率が加算されました』
『中エリアボス討伐達成ボーナスによりホルダーランクが追加上昇しました』
『中エリアボス討伐達成により特殊アイテムを獲得しました。ホルダーに収納します』
『中エリアボス五体の討伐達成により訓練ルームが解放されます』
『
ん? いつもとアナウンスが違うぞ? 訓練ルーム?
今はいいや。後で確認しよう。
撤収準備をしながら何を食べたいかを聞く。多数決でハンバーグになった。
ハンバーグといったらあそこしかないでしょう。もちろんファミレスのな。赤星さんがスマホで調べると近くに中葛西店というのを見つけた。さあ、出発だ!
お店に着く。懐かしいなぁ、宮城にいた頃はよく通っていた。
席に着いて注文。ここはファミレスだがドリンクバーがない。なので、ここは地元ルールとして飲み物の最初はイチゴミルクを頼んでから、びっくりの付いた飲み物を頼めと言っておく。これは決まりなのだ!
なのにだ! 麗華の奴はビールを頼みやがった! ルール違反だぞ!
イチゴミルク、うめぇ~。これだよ、これ! このつぶつぶがたまらねぇ。
「こ、これは……美味しいですわ! 恢斗、褒めて遣わす」
「ははぁ~」
だろう? この美味さの前では、多少の戯言など気にしない。
ちなみにこのチェーン店は岩手の盛岡が発祥地だ。一号店は店の名前が違うがメニューは同じ、以前に行ったことがある。
この店とは関係がないが、ファミレスのス〇ーキ宮は宮城が発祥地だと思っていたが、最近栃木の宇都宮だと知った……。ステーキ宇にしろや!
イチゴミルクを堪能しびっ〇りコーラを注文。期待して待っていたのに期待を裏切られる。
は、花火が付いていないだとぉ~!
店員に聞いたらそんなのやってませんとそっけなく返された……。俺の地元ではやっていたもん……。ちゃんと花火に火が点いていてパチパチと綺麗だったもん!
気を取り直してメインはハン〇ーグディッシュの300g大盛、ソース増しを頼む。たまに期間限定で400gというのもあるな。あれはあれでいいものだ。ソース増しは裏技な。
かりんが恨めしそうに俺を見るので、かりん用にエビフライハンバーグをテイクアウトした。
かりんは帰ってからな
「きゅ~」
「恢斗、明日の午前九時にお父様が会うそうよ」
「了解。明日伺うと伝えてくれ」
朝九時かぁ、早いな。お土産を買う時間がない。どうしようか?
「恢斗、おじいさまが土曜日の夕方ではどうかと聞いてきたが、どうする?」
「構わない。よろしく頼む」
夏休み最後の週だというのに忙しくなりそうだ。
猫(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ(ΦωΦ) Ψ猫
カクヨムコンに応募している作品ですにゃ。
ブラックマーケット・∞(インフィニティ)~世界の理から外れた男の二拠点生活~
https://kakuyomu.jp/works/16817330667341551839
スメラミクニラビリンス~月読命に加護をもらいましたがうさぎ師匠には敵いません~
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884258759
よろしくですにゃ!
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