235.アプサラス戦
細々な打ち合わせも終わるころには狩りの時間が迫っている。
今日の狩り場はいつもの夢の島公園。狩っても狩ってもキリがない。
赤星さんの運転で出発。
三軍にへとへとになるまで七等呪位と戦わせる。そこはいつもと同じ。今日はこの後の六等呪位戦にも参加させる。
戦わせるわけではない。検証のためだ。六等呪位に二PTで戦ったときと一PTで戦った時に違いがあるかってこと。
何度か二回三軍も交えて六等呪位と戦っているが、一PTで戦っている時とあまり変わらないような気がするのだ。六等呪位狩りも慣れてきたので、そこのところをしっかりと確認したい。
ついでに、
アプサラス 六等呪位 インド神話における水の精。神々の接待役として踊りを見せることを仕事とする。その妖艶な美貌を使って男を誘惑して堕落させる。
美しい女性が立っている。踊り子の服装だ。身に着けている布の面積が少なくないか? 目のやり場に困る? いや、困らないな。所詮は
三軍は鼻の下を伸ばしガン見状態。おいおい、女性陣が不潔~って感じで引いているぞ。ちなみにその女性陣の中にかりんも含まれている。戦いには参加できないが、戦いを見るのもひとつの訓練だ。いつか一緒に戦う時の為にな。
「
「「「「「お、鬼だ……」」」」」
「戦う必要はないが、もし援軍が出てきたら
五人とも首を勢いよく横に振る。そのくらいの元気があれば戦えると思うんだが?
「さっきも言ったが、瑞葵も
「わかりましたわ」
「麗華はいつもどおりだ」
「承知した。恢斗」
「じゃあ、始めよう」
麗華が勇撃の波動を発動。瑞葵と
アプサラスはニコリと笑うと両手に剣が現れ、その剣を瑞葵たちに向け水球が放たれる。
瑞葵が双剣で斬り裂き、
ほかの
魔法も使えて剣の扱いも上手い。これは強敵の予感。
しかし、多勢に無勢。すべての攻撃が捌ききれなくなり、一度距離を取るアプサラス。これはあのパターンか?
アプサラスの周りに大きな水球が現れ、そこから
誰だっけ? どこかで見たことがあるが思い出せん。つまりはその程度の
こいつ以外は水色の光の玉が四つ。よく見ると光の玉の中に人影が見える。精霊か? 青色だから水の精霊かもな。
ガンダルヴァは空を飛び風の魔法を放ち、水の精霊は絨毯爆撃の如く水球をばら撒く。ははは……これはランクの低い
三軍の
使うなよ? 使っちゃ駄目だからな? 振りじゃないからな!
さすがに、手が足りなくなってきているので手を貸そう。アプサラスには瑞葵が張り付いているので、俺はガンダルヴァを相手にしよう。
飛んでいるガンダルヴァに天戒砲で撃って撃って撃ちまくる。たいしたダメージにはなっていないと思う。だが、動きは制限できている。というか、完全に封じている。
ここでプチ雷魔法Lv10で覚えたプチブレイクサンダーを放ってみる。天から幾筋もの青白い雷が辺り一面に落ちてくる。あー、これは範囲攻撃のようだな。まあ、ダメージは与えているようだからいいか。
その隙に天戒砲に火の魔玉を装填し撃つ。ガンダルヴァを中心に巨大な火の玉が四つ現れ、ガンダルヴァに集まり爆発。爆発が収まると何もなかった。呆気ない、所詮この程度の
それを瑞葵と戦いながら横目で見ていたアプサラスが悲しい表情になり、また大きな水球を召喚。今度はガンダルヴァは現れず、水の精霊だけのようだ。ガンダルヴァは打ち止めのようだ。
そろそろ、止めの時間かな?
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