219.ベリト戦
今回も三軍と麗華は筋トレとスキル習得訓練な。瑞葵の
最初からランク
瑞葵は少しの間、待機。ベリトの動きと戦い方を観察してもらう。攻撃できると思ったら攻撃に参加だ。
俺の記憶に間違いがなければベリトは堕天して悪魔となる前は智天使の君主とあったはずだ。となると、聖魔法を持っている可能性がある。
それと、気配察知の方法を二人に教える。二人同時に行うのはさすがに危険なので、交互に試してもらおう。
では、始めよう。
太刀・霧獣と小太刀・威霙を構え、ベリトの前まで進む。こいつも自分から仕掛けてこないタイプのようだ。
それにしても、上から目線。馬に乗っているからしょうがないのだが、なんかその上から目線がムカつく。
それに乗っている馬が真っ赤。赤兎馬か!? じゃあ、お前は呂布か!?
二重突っ込みをしてみた。それでもベリトは動く気配がない。前回同様最初に一発かますかと思ったが、瑞葵と麗華に戦いを見せる必要があるのでやめた。
金の冠を頭にかぶり人を見下したようなその目つき。まじムカつく。話をしてみようかと思っていたがやめた。
普通に
一撃目を槍で防がれるが、三連撃が決まった。小太刀・威霙の連撃は堅い防御に阻まれたって感じで、あまりダメージはなさそう。
六等呪位に通常攻撃でダメージを負わせるには、攻撃力が四百くらいないと駄目なのかも。小太刀・威霙だとちと足りない。
それと馬が邪魔! ベリトが高い位置にいるせいで戦い難い。それに、馬も噛みつきや蹴りで攻撃してくる。勇樹の千軍万馬の騎兵より人馬一体ってかんじでやり難い。最初に馬を倒そうとするが、連携が上手くなかなか手強い。
なので、作戦変更。今度は魔法を交えての攻撃に切り替える。小太刀・威霙を氷炎の杖に持ち替えてフレイムを発動。
あまり効いていないな。炎耐性を持っているようだ。氷嵐じゃどうだ? こっちもあまり効いていないな。普通に突っ込んできて槍の連続突きを喰らう。なんとか水簾の如しで受け流す。危ねぇ……。
こうなると次は風か雷だな。最近、ご無沙汰な霊子ナイフに持ち替え風切りを連続で放つ。ベリト、馬の両方にヒット! ダメージはほとんどないと思う。だが、馬のほうの様子がおかしい。命奪が発動したか?
ベリトが白い光を放つ、聖魔法の回復だな。元天使とはいえ、悪魔が聖魔法っておかしくね? だが、やはり聖魔法を持っていた。
瑞葵と麗華のほうを見ると三軍と
ベリトのほうは回復が終わり、空に剣を掲げるとベリトの周りに魔方陣が五つ現れ重装備の兵が出現する。
六等呪位って召喚がデフォルトか? いや、スコルはしてこなかったな。
「恢斗、こちらは任せなさい!」
俺が言う前に瑞葵が
ならば、この兵たちからベリトを離そう。風切りを連続で放つ。ベリトはそれを嫌がり避けながら召喚した兵と距離が開く。
麗華も瞑想をやめて参戦の意思を見せている。三軍も投擲を始めた。
ならば、もう少しベリトと遊ばせてもらおうか。風祈りの錫杖と天戒砲に持ち替え、風祈りの錫杖の鎌鼬を放ちつつ天戒砲を撃ちまくる。鎌鼬はダメージを与えているようだが、天戒砲は嫌がらせ程度にしかなっていない。
ならば、風の魔玉を天戒砲に込めて撃つ。ベリトの四方に竜巻がベリトを中心に円を描くように回転を始め、その回転が徐々に狭まっていき回転しながら相手を押し潰す。
さすがにこれはダメージを与えた。馬が膝を折った。
これはチャンス!
俺の持つ最大攻撃力の太刀・霧獣と氷狼剣で追撃。ベリトではなく馬のほうにだ。四連撃が決まり馬が黒い霧に変わる。
そして、馬がやられ怒ったのかベリトの猛攻撃が始まる。武器のリーチの差に技量の違いもあり、なんとか手数で応じるが防戦一方。つ、強い……。だが、面白い! やはり、戦いとはこうでなくては!
槍の攻撃を捌ききれず、BPがどんどん減っていく。プチ聖魔法の回復とBP回復を交互に使い回復させる。熟練度上げにちょうどいい。
瑞葵と麗華たちも召喚された兵たちを順調に倒している。投擲の訓練の終わった三軍の参戦している。あまり無理はするなよ?
それでは、こちらも一段ギアを上げますかね。
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