36.ファミレス
『レベルが11になりました』
『レベルアップに伴い
『アイテムをドロップしました。ホルダーに収納します』
『ハイランクキラー達成により比率が加算されました』
『小エリアボス討伐達成ボーナスによりホルダーランクが追加上昇しました』
『小エリアボス討伐達成により特殊アイテムを獲得しました。ホルダーに収納します』
『
いつものアナウンスが流れる。
「勝ったわ! やっぱり、正義は勝つのよ!」
「お前は、お馬鹿か?」
「うっ……」
「反省会だ。行くぞ」
「はい……」
「ファ、ファミレスですの!?」
「なんだ不満か?」
安くて早くて何時間いても怒られない、庶民の味方ファミレスになんか文句でもあるのか! 喧嘩なら買うぞ!
「わ、私、ファミレスに入るの初めてですわ……。ドレスコード大丈夫かしら?」
まじかぁ……。っていうか、ファミレスにドレスコードなんてねぇよ! どこのお嬢様だよ! いや、まじもんのお嬢様だったな……。
窓際のコーナー席に座る。
せっかくなので夕飯を食べよう。
「俺は夕飯も食べるけど、瑞葵はどうする?」
「じゃ、じゃあ、私も頂くわ。メ、メニューはどこ?」
まじで来たことないんだな。きょどって、すげぇ不審者に見える。
備え付けのタブレットを渡す。
「ハ、ハイテクね……」
その後、瑞葵はタブレットを睨み二十分も悩み続ける。早くしてくれ……。
仕方ない、その間に俺はステータスを振っておいた。
ホルダーランク、プチBP回復、ハイランクキラーが上がっているな。こうして数字で見ると成長していることがわかって、更にやる気が出てくる。これだからゲームはやめられない。完全なレベルアップ中毒だ。
「決めたわ。カニクリームパスタにとろける濃厚カカオのトライフルイチゴソルベ添えね。紅茶はないのかしら?」
「ドリンクバーにある。一緒に頼んでおくよ」
俺は、黒胡椒チキンステーキにデザートで白玉ぜんざい。食後に山盛りポテトかな。もちろんライスドリンクバーセットで。パパッとタブレットで注文。ドリンクバーの場所に行って使い方を教える。
「の、飲み放題なの!? 原価率はいくら!? お店、潰れないの?」
知らんがな。原価率考えて飲んでる人なんていねぇよ! 店だって潰れてないから儲かっているんだろう!
極めつけは、瑞葵お嬢様、紅茶のティーパックの淹れ方知りませんでした……。どこまで、お嬢様さんだよ!
取りあえず、飲み物を持って席に戻る。
「まずはだ、さっきの戦いの点数を付けると……二十点。赤点だな」
「ぐぬぅ……」
「二十点はスキルを試した点数で、ほかの行動はゼロ点だ」
「ぐぬぬぬぅ……」
ぐぬぬじゃねぇよ。
「なんで攻撃した?」
「何もできないのが悔しくて……つい」
つい、じゃねぇよ! ついじゃ!
「お待たせしました。カニクリームパスタ、黒胡椒チキンステーキ、ライスになります。デザートと山盛りポテトは食後でよろしいでしょうか?」
「はい、それでお願いします」
ちっ、間が悪い。
「は、早いわね」
チラッチラッと俺を窺う瑞葵。
「続きは食べてからにしよう」
「賛成! 温かいうちに食べないと、作ってくれたシェフに失礼だわ」
シェフなんてファミレスにいねぇし、下手すりゃバイトが作ってるんだぞ! とは口が裂けても言えないな……。
しかし、上品に食べるよな。そこは、さすがお嬢様って感じだ。
「美味しい……。絶妙なアルデンテね。お客に食べさせるまでの時間を完璧に捉えているわ。こんな凄いシェフがこんな場所にいたなんて、是非ともシェフにこの感謝の気持ちをお伝えしたいわ!」
シェフ、いねぇし。マニュアルどおり作ってるだけだし。それに感謝を言われても困らせるだけだからやめてくれ!
「忙しいから、無理だろう」
「そうよね。和洋折衷どころか中華まで幅広く極めたシェフですもの。これだけ多くのお客様を相手にされているのだから、
すげぇなこの人。
ここまでいくと、冗談なのか本気なのかわからねぇよ!
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ステータス情報
風速 恢斗 Lv11
ホルダー3826(7UP)
ホルダー適合率250%
BP 945(570+375)
TP 945(570+375)
STR 85(47+38)
VIT 85(47+38)
INT 85(47+38)
AGI 85(47+38)
DEX 85(47+38)
LUK 85(47+38)
並列思考 Lv2
加速 Lv2
危機察知
プチ鑑定 Lv6
プチ雷魔法 Lv4
プチ剣術 Lv3
プチBP回復 Lv4→5
プチ聖魔法 Lv1
全耐性(小)
ハイランクキラー
BP・TP回復2.1倍 取得経験値2.1倍 アイテムドロップ率2.1倍
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