予想された悲劇

三日後


待ち合わせ場所に着くと既にみんな集まっていた。

「あ、晶ちゃんここだよ〜」

「ごめんなさい、お待たせしました」

「いいえ、私達が早く着きすぎただけだから気にしないで。ところであなたが真由美の友達?」

「はい。黒瀬晶です。今川さん」

「え?なんであなた私の名前を?」

「ん?ちょい待ちあすか。あ〜た今“黒瀬”って言った?」

「はい、黒瀬晶ですよ。志島さん」

「優香の名前まで⁉︎真由美が教えたの?」

「私は教えて無いけど……晶ちゃんよく覚えてるね」

「思い出した!黒瀬ってずっと休んでた奴じゃん‼︎」

「いやいや、確かに5月から休んでた人はいたよ。だけどその人は男だったって」

「あ〜そういえばそうだっけ?」

「ごめんなさい。私はその休んでた黒瀬晶です」

「「はあ?」」

「えっとですね、TS病っていう病気になったんです。それで、この通り女の子になりました」


◆◆◆◆◆


「発症確率1億人に1人の奇病?そんなの信じられないわ」

それはそうだろう自分に起きた事じゃ無ければ俺だって信じないだろう。

「まぁそういう反応になりますよね。証拠見せろとか言われても無理ですし……」

「そんな事よりあ〜た自分は黒瀬晶で元男だって言うの?」

志島さんが詰め寄って来る。

「はい、そうです」

「まゆみ!あ〜たこの男だか女だかわからないようなのとなんで付き合ってるのよ‼︎」

「優香ちゃんそれは言い過ぎだよ!」

朝倉さんが慌て出す。

「何が言い過ぎよ!こいつなんてどうせ女になれて喜んでるような変態なんでしょ!」

ショックだった。

そんな風に考える人もいるのはわかっていた、やはり面と言われると辛い。俺はその場に崩れ落ちた。

「晶ちゃん⁉︎」

「ちょっと優香!本当に病気ならこの娘にそんな事言っちゃ駄目だって!」

「ふぅんその男女を庇うんだ?あ〜し帰る。あ〜たらその変態に何かされる前に離れた方がい〜よ」

志島さんはそう言って帰って行った

「ごめんなさい。優香ちゃんがあんな反応するなんて思って無かった」

「いえ、覚悟してたことなので大丈夫です」

「でも……」

「真由美、黒瀬くん、落ち着ける場所に行こう。温かい飲み物でも飲もう?」

「ありがとうございます」

2人に支えられながら近くの喫茶店に向かった

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