夜へ急ぐ人
昨年暮れからここ最近『ちあきなおみ』の曲がラジオからよく流れてくる。
再ブームか?でもこの方はだいぶ前に既に引退をされているのではないだろうか。なのに何故いま…
何かの授賞式で泣きながら歌って目のまわりが真っ黒だった人という記憶はあるが、あとはものまねタレントの印象のほうが強く残ってしまっている。
『喝采』を歌っていた頃の彼女はまだ20代だったらしい。あの頃はみんなかなり落ち着いてて大人っぽく見えた。長く巻いた黒髪にドレス姿の彼女は、まさにその代表といえるだろう。
喝采以外にもラジオパーソナリティーが大絶賛していたのが『夜へ急ぐ人』という曲だった。例えが適切ではないかもしれないが、1度見たら決して忘れられない秋田のなまはげのような、そんな曲である。
子供の頃には何がなんだかさっぱりわからなかったことも、大人になったからこそ理解できることが色々とあるなと思う。今ならちあきなおみの良さも少しならわかる。これは趣味嗜好の問題があるので仕方ない。
それとは別に、大人になったら出来なくなったことが数多くあることに気づく。
例えば、なわとびの二重跳びとかである。大人になったからというよりも、この件については婆さんになったから跳べなくなったと言ったほうが正しいであろう。
そして何より婆さんになった私が一番コワいのが車の運転である。まだ高齢者マーク保持の年齢には達していませんが、できることなら免許証を返納したいと考えるほど恐怖を感じている。
ついこないだの事、高速道路の入り口に入ってしまい危うくゲートへと誘き寄せられそうになった。すぐさま路肩に車を止め、ネクスコ東日本だかの事務所に駆け込んで難を逃れたが、マジ死ぬかと思った。あれは詐欺だ。おとりだ。
高速道路は自分の意思で走らなきゃいい話。でもそれ以外、トンネルやら断崖絶壁やらレインボーブリッジ的な道は、情景を思い浮かべただけでパニック症状がでるようになり、ついにはそのような道路の運転が出来なくなってしまった。どうやら私が運転出来るのは、平坦な市街地のみと限定されてしまったようです。
電車やバスが充実していない田舎暮らしにとって、不便極まりないったらありゃしない。
軽トラックのおじさんにあおられ、ちょいちょいハザード出しながら停車を繰り返し小さくなって運転しておりまする。
右手に紙タバコはさみながら、ピタッと後ろにくっついて走るの、ホントやめて欲しい。しょうがないからドラレコも搭載させましたよ。使い方をあんまりわかっていないのだけれど、ないよりマシかと。
オマケに雪ですよ!
毎日毎日『命』削っての通勤。雪かきに始まり雪かきに終わる日々に、もうぐったりである。
【エピソードタイトル解説】
『夜へ急ぐ人』
この曲の意味を理解してはいないが、私はもう急ぎたくはない。時間に追われていた子育て時代も終わり、この先は余裕を持って日々暮らしたいと考える。
ただ…いかんせん、金の余裕もなければ、自分のためだけに費やせる時間もないのは…全て実母のせい。
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