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結婚式の加害性
「結婚式の加害性」
“いやそれあなた疲れてるのよ”
“他人の幸せを喜べないなんて少し休んだ方がいい”
ふーん
本当に
ふーんって感じ
世の中の人たちは
いちいち話を参照しないし
実は同性愛者のことなんて
どうでもいいと思ってる
俺自身、人のことは言えない
偶然、発信源に辿り着いたんだもの
そのとき、この発言の内容を理解した
そのとき、世の中に絶望した
同性愛に差別的なやつが
この発言を嫌悪したって
そりゃそうよね、としか思わない
でも日頃優しいことばかり言ってたり
そう同性婚大賛成同性愛者の差別撤廃を、
とか言ってる人たちも
しょせん他人事で
同性愛者のことなんてどうでもいいと思ってる
その事実で
その真意がわからないほど
なんにもわかっていなかった
いつだって俺を傷つけるのは
嫌なことを言う嫌なやつらじゃなくて
大切な大好きな人たちだ
だからって別にどうってことはない
俺はこれからもこれまで通り頑張るだけだ
でも、今、思うのは
ああ、こうやって人は闇に堕ちていくのだなってこと
“僕ら”は“僕ら”だからって
それだけで仲良しにはなれないという
至極普通の世界にいるけれど
“彼ら”は“彼ら”というだけで
それだけで仲良しになれるという
至極異常な世界にいて
でも、異常でもいいじゃない
”みんな仲良し”なんて
素敵でしょう？
理想の世界でしょう？
そう、“そっち”に行ってしまえば
もう傷つかずに済む
みたいな
なんか疲れちゃっている
そうね “疲れてるのよ”ね
あなたのせいで
頑張ろう、とは思う
頑張っていこう、とは思う
とにかく俺は闇には堕ちない気がする
そういう人間だと思う
でも、なんか
––––諦めたくないなあ……
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