#341 選抜

 いよいよこの日がやってきた。来たる日に向けて、彼らは日々努力を重ねてきた。全ては選ばれるため。運命の日に最高のパフォーマンスをするため。彼らは訓練を積み重ねてきた。

 一人の男が、ステージの上に立った。赤い服に身を包んだ、白髭の初老。彼はメガホンを構えると、叫んだ。


「それではこれより! 第X回! トナカイサンタ選抜試験を開始する!! 上位に選ばれたトナカイたちは今年のクリスマスの選抜に選ばれる! 皆、己の力を存分に発揮するように!」


 トナカイたちの雄叫びが、夜空にこだまするのだった。

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