「忘れ物だ、ケン」

「ありがとう」

「こっちもだぜ、タテ」

「うん」

「揃ったな。まったく、出発前に忘れ物するとかお前らしくない。さては緊張しているな？」

「してるさ。これから魔王を倒しに行くんだから」

「だからって剣と盾を忘れるか？　フツー」

「だね……ああ、もう一つ忘れるところだった」

「なんだ？」

「行こう、相棒」

「……ふっ、いいぜ勇者様！」

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