第8話 最後?

俺はあと一回あの謎の現象を受けたら多分消滅すると思う。だからといって人を選ぶ訳では無い。でも目の前にいたならしょうがないよね!


俺の親友、天草(あまくさ)正樹(まさき)。

親友が恋して困っているなら助けてあげるってのが筋でしょう!まあ目の前にいたからだけどね!


あれは正樹と同じクラスの時雨(しぐれ)心花(みはな)。学校に一人で登校中か.....時雨さんは一人だと思っていてもまさか二人に見られているとは思ってもみないだろうな。


一人目は俺、そして二人目は...完全に不審者の

正樹だ。普通に歩けばいいのにわざわざ隠れて後を追ってるし。..........おっ!話しかけた。


絶対好きじゃん時雨さんの事。


「あのー時雨さん」

「あ、なんでしょう?」

「さっきハンカチ落としましたよ?」

「そうですか。拾ってくれてありがとうございます」

「よければ学校まで一緒に行っても?」

「まあ.......別にいいですけど」


良かったじゃん正樹!最後なのに見届けるだけで終わりそう。恋が危ない方向にいったらさすがに止めに入るけど。


「気になってたんだよね、時雨さんの事。いつ見ても楽しくなさそうにしてる」


「そう見えますか?」


「俺はそう見えるよ。複数の友達といる時もそう、あんまり楽しくなさそう」


「そう見えるのならそうかもしれませんね」

「友達と話したり、遊んだりするの得意じゃないの?」

「得意じゃない訳では無い。大人数や陽キャが苦手なだけ」

「だから伊波(いなみ)さんといる時は楽しそうなんだ」


「あなた私の事よく見てるわね」

「気になってたからね。てか僕は苦手じゃないの?ほぼ陽キャみたいなもんだよ」

「天草さんは陽キャのようなフリをしている一般男子と勝手に解釈させてもらってるわ」

「なぜ?」

「うーん.......長年の勘?」

「長年の勘って、確証がない。俺は陽キャだよ?」

「あら?さっきは”ほぼ”陽キャなのに、なぜ今更陽キャだと断言するの?」

「それは.......」

「まあいいわどっちでも」


完全に言い負かされてるじゃん正樹。


「時雨さんはこのままでいいの?苦手なままで」

「変えれるなら変えたいけど私には無理だと思っているわ」

「なんで諦めるの?」

「自分の事は自分が一番よく知ってる。だから無理だと思ったの」


「それは自分だけで克服しようとして無理だった。ってだけでしょ?」

「それは.....そうだけど」

「友達とかに手伝ってもらうとかあるじゃん」

「その友達が陽キャなんだって!」

「伊波さんは?」

「あの子には迷惑をかけたくない。絶対に」

「うーん.....じゃあ俺は?」

「天草さん?」

「俺なら陽キャ女子の友達もいるし大人数で遊びに行くこともある。だからそこで話しかけに行ったり遊びに誘ったりしたら俺もいるし手伝わせてよ」


「うーん.......」


「大丈夫!十分時雨さんも陽キャの地位にいるんだから変な噂立てられて怪しまれる事も無い」


「それならまあ......迷惑かけても知らないよ?」

「いいよ全然」


「まあいっか、天草に迷惑かけても」

「いやいやそこはなるべく抑えてもらうつもりだが?」

「いいよ全然。って言ったの天草さんですよ?」


「それはなんか違うじゃん。迷惑かけてごめんね!って言う感じでなんか申し訳なさそうな人に対しての言葉じゃん。そんな、別にいっか迷惑かけてもみたいな態度の人に迷惑かけられて、いいよ全然。って言う人いる?」


「なんか天草さんって面白いね」

「そりゃどうも」


二人で学校入ってったし。

良い雰囲気じゃん。最高。

めっちゃ青春謳歌してるやん。

俺も今頃あんな事してたのかなぁー。



え!待ってここで?!


俺の周りが謎の現象で覆われた。何も見えない聞こえない。


ここからじゃん楽しみは!!

空気読めよ!!


え.....待って、なんか今までと何か違うぞ。

周りの光が濃すぎる。なんも見えない。


.......お!収まったか?

って!ここ俺が死んだ場所じゃん!!


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あらすじです。


どうもまどうふです。最初考えてたのと全然違うストーリーになりましたけど無事終われそうです。


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