第7話 隣のお姉さん
もう既に二人助けているのだが.....なんか俺、薄くなってね?
幽霊の体質なのか、はたまた何かの病気にかかったのか?幽霊ってそもそも病気にかかるのか?謎は深まるばかりだ。
まあそれはさておき今日は、この高校生だ。
高校生なのに一人暮らしとは、やるなぁ。
相手は.....
隣に住んでる大学生が好きだなこりゃ。
「おはようございます」
「おっ、おはようございます!」
「今日も学校?」
「はい!そうです!」
「土曜日なのに凄いわね。頑張ってね!」
「はい!」
「行ってらっしゃい♪」
「行ってきます!」
平和だ。これはどちらかが引越しとかが無い限り高校生の方が告白して終わりかな?
告白の後押しとかは出来そうだけど、あの感じだとすぐにでも言っちゃいそう。やることが少ない。そもそも好意を持ってないと朝に挨拶して行ってらっしゃいなんて言わないし、確実に両思いじゃ..........あっ...........やることが一つ増えたかも。
時間は夕方、そろそろ学校が両方終わる頃だ。
あっ、大学生のお姉さん帰ってきた。
それと同時に高校生くんも。
「あっどうも」
「どうも〜お疲れ様!」
一言交わし両方とも部屋に入っていく。
──────────5分後
「あ、ご飯帰り買ってくんの忘れたわ、最悪。しょうがない買い行くか」
あ!今出たら.....。
必要最低限だけ持って玄関を出る。そこにはお姉さんの姿と僕の知らない男がいた。
「あ、どうもこんばんは」
「あっこんばんは!」
「どうもこんばんは」
「この人知り合いですか?るみさん」
「うん隣に住んでる好(こう)くん。朝出る時間が同じでいつも挨拶するの」
「そうなんだ」
「そちらの方は?」
「あー!ごめん紹介するね」
「この人は竹取(たけとり)鈴(りん)、同じ大学の同級生だよ。ちょっと前まで友達もいなくていわゆる陰キャだったんだけど、私が服とか髪型とかの容姿を整えてあげたらこんなにかっこよくなっちゃったの」
「全部言うじゃん.....」
「あっ.....そうなんですね。たしかにかっこいいです」
「あっありがとうございます.....」
「かっこいいでしょー!今では自慢の彼氏だよ!」
「俺はまだるみさんの彼氏になったつもりはないんだけど?」
「いいじゃない別に。好きなんだし」
「俺にも選ぶ権利はあるぞ」
「あっ.....じゃあ僕はここら辺で」
「あっごめんね時間取っちゃって」
「大丈夫です。それじゃあ」
「気をつけてねー」
「それじゃあ私たちは部屋に入ろっか」
「今日もまた衣装作りですか?」
「そうだよー!応援してるから」
「少しは手伝って欲しいですよ」
二人は衣装作りについて話しながら家に入っていった。
一方好は。
「お姉さん彼氏いたんだ。そっか.....まじか」
──────────10分後
かなりぼーっとしてたな。かなりショックだったんだろうな。
「喉乾いたから自販機で飲み物買うか。それにしても彼氏いたのか.....そっか」
同じこと言ってる。現実を受け止めきれてないな。ちょっとでも元気出してもらおう。
「・・・・・当たった....もう一本か。今日は運がいいな」
恋愛の手助けはするが、さすがに既に付き合ってしまっているカップルを離してまで助ける訳にはいかないし、これはしょうがないか。
この高校生に素敵な恋が実りますように。
また光った。体の周りに変な気体。
なんだこれ..........えっ!ちょっと待って!
体どんどんと薄くなってるんだけど!
もしかして助ける事に薄くなってる?!
これじゃああと一回助けたら消滅しちゃうんじゃ..........
いや、別にいいか。元々俺は死んでるんだし。
こんなことさせてもらえて感謝しかないよ。
それじゃ、行くか最後の恋愛を見届けに。
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あとがきです。
どうもこんばんにちは
まどうふでございます。
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