第3話 チョコ作り
昨日よりも教室がザワザワしてたな。
明日がバレンタインだからかな。
「じゃあこの後私の家来てね!」
「おっけー!すぐ行く!」
「事故起こさないでよー」
「善処する!」
※※※
ピンポーン!ピンポーン!
「はーい!いらっしゃーい」
「お邪魔しまーす!」
「いらっしゃい♪」
「今日はありがとうございます!」
「いいのよチョコ作るんだってね。使って使って!」
「ありがとうございます!」
「じゃあ始めようか!」
「おっしゃー!頑張るぞー!」
※※※
「まず基本は溶かして固める。溶かし方もしっかり湯煎で、あと生クリームを入れるのだったら分離しないように気をつけてね」
「待って待って湯煎ってなに?」
「え?」
「それと生クリームって入れるの?」
「なるほど.....これは大変な役割を担ったかもしれないわ.....」
──────────少女説明中
「うーんなるほど」
「とりあえずある程度分かった?」
「まあ...習うより慣れろ?」
「はぁ...じゃあやってきますか」
「お願いします!」
「まずイメージ的にどんなのが作りたいとかってある?」
「ちょっとこの紙に書いてみて」
「直感で書いてもいいよ」
「直感ねぇー」
「「・・・・・・・」」
──────────5分後
「こんな感じ?」
「うーんと、....絵が」
「まっ、まあいいや。要するに生チョコを作りたいと」
「そうだねー!その生チョコを〜
ピンク色の四角い箱に入れてー♪黄色のリボンで綺麗に結んでね!渡す...のお」
「へへ。男か」
「ニヤニヤしながら言うな!口角ちぎるぞ!」
「で?どうなの?」
「男じゃねーよ」
「ほんとに〜?」
ニヤニヤしながら言う果穂。
「ほんとだよ!」
と、言いつつも本当は男にチョコをあげるつもりな美絵。
この2人いいなぁ・・・和むわぁ。
おっと!本来の目的を見失いそうだった。
手伝うとしたらここしかないのに何やってんだ俺は....。
「まあいいや」
「まず私が手本として作るから一緒に作ってこ!」
「わかった!」
「じゃあチョコ溶かす所までやろっか」
「任せてー!」
「お湯入れて、割ったチョコを入れたボウルをどうするんだっけ?」
「ねえ〜果穂ーどうするのー?」
冷蔵庫を見ていた果穂。
「何冷蔵庫見てるの?」
「いや?今日の晩ご飯何かなって思って」
「あーね?いや今!?」
「いいじゃん楽しみだし」
「で、なんか聞きたいことあった?」
「湯煎ってこっからどうするの?」
「どうするも何ももう出来てるじゃん」
「え?どうゆー.....」
俺だ。
勝手にやって済まないがチョコの出来によって結果が変わるかもしれないのでな。
「もう溶けてるよ!ちょっと混ぜたら.....って!完璧じゃん!」
「この感じビスケットも入ってるし生クリームだって....ちょっと味見していい?」
「え?どうぞ」
「じゃあ遠慮なく」
「・・・この舌触り、生クリーム室温に戻して使ってるし」
「私の出番ないじゃん」
「完璧すぎ」
「えっ?あっあ..ありがとう」
「気を取り直して。じゃあこの中にそのチョコ入れてー」
「わかった!」
私やってないけどあの果穂が完璧って言ってくれてるし、このままいけば美味しいチョコ作れるかも?!
「これでおっけー。後は固まるのを待つだけ」
「終わったのー?そろそろご飯作りたいのだけどー?」
「あっもうこんな時間じゃん。美絵うちでご飯食べてく?」
「いいの?」
「もちろん!」
「いいよね?お母さん!」
「もちろんいいわよ!」
「じゃあ遠慮なく」
「てか固まるのに1時間以上かかるからちょうどいいかもね」
「そっかぁじゃあ良かった!」
「お母さんの料理が1番美味しいんだから期待して待っててもいいよ!」
「じゃあ期待しちゃお!」
「その期待に答えなきゃね♪」
「さあさっさと片付けてー!ご飯の準備を始めるわよー」
「「わかった!・はい!」」
果穂さんのお母さんの料理楽しみだなぁ。
...あっ。俺幽霊だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます