第17話 ここに連れてこられた理由
「はい、じゃあね美少年!」
グハッ…
バタッ…
この蹴りは酷すぎる。
僕のお腹に蹴りを1発。
1発なのにこの威力。
さすがは…
「おーい。起きろー。」
ワレやりすぎたかな。
「雪斗!起きろ!」
下の名前で呼んでしまった。
何か言われるだろうか。
「僕は起きてる。雪斗って呼んでくれたのは君と母だけだよ。」
「そ、そうなんだ!」
なんて返せばいいのか分からなかった。
「率直に聞くけど、私たちがここに連れてこられた理由ってなに?」
みっちゃんそれ覚えてたんだ。
さすがって感じだ。
ワレが褒めてやるぞ。
「僕たちはアッパーと呼ばれる組織だ。」
「アッパー?」
「能力の引き出しを目的とした組織だ。僕みたいな能力者の力を最大限に引き出そうとする組織でもあり、まだ能力が眠ったままの力を呼び起こす組織でもある。」
「うむ。じゃあみっちゃん先輩は物忘れの能力者ってことですか??」
「ちょっと志乃ちゃん、バカなこと言わないで!」
「しのちゃんって、ばかなの??」
「どうだろうね??」と笑いながら言うみっちゃん。
「話がズレてる!ワレたちはその組織に関連してるってことか?」
「そうだ。ここに連れてこられた理由は君たちが能力者だからだ。」
「まさか、みっちゃん先輩は本当に忘れ物の…」
「それは違うと思う。僕にも誰がなんの能力を持っているのか分からない。」
その後も話を聞いたけど、分かったのは、私たちが能力者であること。
眠った能力を引き出す為に連れてこられたこと。
能力引き出しの為に死へと追い込むつもりだということ。
そして、その組織の名はアッパーであり、能力者の集まりだということだけだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます