第10話 考えすぎてるみたいだ

あー。

バカなこと考えちゃだめだ。

ワレは皆のリーダーになってやる!

そしてみっちゃんの上に立って、みっちゃんを克服してやるぞ!


「何か困ってることは無いか?ワレが解決して見せよう!」


「「「ないよ〜」」」


クソ!

よりにもよってなんで困り事がないんだ!

も〜う〜!


「今からワレが皆が知りたがっている、ここに連れてこられた謎を解決して見せよう!」


シーン


えっ。

酷い。

皆がワレに冷たい。

あのみっちゃんでさえも冷たい態度を!?

何が起きているんだ…


「考えたって仕方ないことはみんな分かってるから大丈夫だよ!」


みっちゃんはもしかしてワレのことを本当は嫌いで、嫌がらせをしている??

そうじゃなきゃ…

そうじゃなきゃ、良い奴に見えてしまう。


「柄木はみんなのこと不安にさせないようにって頑張ってるんだよね??偉いと思うよ!」


まただ。

またそうやって良い人ぶっているんだ。

ワレはそんな嘘に引っかからないぞ。


ガシャン


「何今の音!」


「なんですかね??怖いですね、」


「しのちゃんこわいの??こっちおいで!なでなでしてあげる!」


「ありがと〜!」


食器の割れる音で間違いないはずだ。

でもなぜ…


「ご飯作る人が割っちゃったのかな??」


「えっ??どういうこと??」


「朝昼晩にご飯くれるでしょ?その人が割っちゃったんじゃないかって思ってさ!」


えっ、ワレそんなの知らない。

来たばっかりだから知らなくて当たり前か。

だとしたらこの3人はどれくらい前からここにいるんだ??

ここに来てからワレは色々考えすぎてる。

そろそろ考えるのやめてもいいかな。

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