4話 艦隊の再編
採用から数日で、即刻準備が始められた。
マギステルはこう言った。
「では君の艦隊番号は独立戦争以来ロストナンバーだったであった第3艦隊だ。」
レナトゥスは質問した。
「分かりました、マギステルさん、私の艦隊専属の造船局は?」
「主星系から2ブッロク先に、新しい防衛基地を建設した。そこが、第3艦隊専用の母港だ。」
「ありがとうございます。後は私が引き継ぎます。」
「君の目的を聞いていなっかたな、レナトゥス。君はなぜここで働くことにした」
「言っていませんでしたか?私の病気は1ヶ月に1回定期的に検査をしないといないのですよ、必然的に医療が整っていることが前提条件で生きている私は、それの存在しないところでは生きていけない。と、そんなところですが何か問題でしょうか?」
深く問い詰めた。
「それは君の求めている条件の1つに過ぎない、そうではないか?」
「私の役目は、敵国からこの国の民主主義を守ることです。それ以上でも、それ以下でもありません。」
「君の建前はそうだ、まあ、構わない」
笑ってこう言った。
「まあそうでしょう。皆さん、理由は様々です、そのうちの一つでしかありません。」
突然質問をした。
「で、君は、体の何割を失っている?」
「割合なんて聞いてもしょうがないですよ、生きているのは両腕と脳だけですよ。しかし、あなた方が眼鏡をかけるように、今は体の一部だと思っていますよ。この、心臓も、目も、足も、みな大切な私の体ですよ。これには答えて下さい、なぜわかったんですか?」
真剣な様子に対して、こう答えた。
「公安部の調査などではない、私の知り合いに、君と同じような人間がいたからだ。無論、何度も言うが、私は人を能力でしか見ない。だから、気にもしない」
嬉しそうにこう言った。
「私はこのことを笑って話せる人を探していたんですよ」
笑いながらこう言った。
「なぜなら、私は生きていてはいけない人間ですから」
「生きるも死ぬも、君の能力を活かして生きている限り、誰も文句は言わないと思うがね。」
「だといいです、そう願ってますよ」
「いいや、そうでないといけない」
残念そうにこう言った。
「いえいえ、そうでなくてもいいんですよ。この宇宙、いや、この国の人間の何割が私の存在を認めるでしょうか?いいや、認めてくれるかもしれないのは貴方だけですよ。マギステルさん」
「そうか、そう思っているのか。監視者にいい人間を用意しよう。」
「そうですね、監視者さんは若い方がいいと思います。私がいつ死んでも変わりになれるぐらい、学習能力の高い人が必要です。」
「ちがうな、君は自殺以外では死なん」
「どこにそんな根拠が?」
笑ってこう言った。
「根拠が多すぎて一言で言えない程、君は死なない」
「そうですか?初戦で確実に死にますよ」
「そうか、そこまで相手を危険にさらしたくないのか」
続けてこう言った。
「君は本当に優しいようで、優しくない人間だよ」
「いえいえ、ただ死にたいだけなのかもしれません」
「まあいい、初出撃までには監視者を用意しよう」
ニコニコしてこう言った。
「私は初出撃するまでに、寿命で死ねたらいいと思っていますよ」
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