2話 一通のメール
アダラ・マギステルさんへ、本日の講演を聞かせていただきましたシリウス・レナトゥスと申します。
今回の講演会、またマギステルさんの構想に関して、質問と意見があります。
1点目、なぜ第2次M41の会戦で、相手の決戦に対して、それに応じなかったのですか?何を言っているのか分からない場合、補足説明を加えますと、確かに相手は包囲戦が行えないため、決戦へと向かいました、しかし、相手側は、圧倒的に縦深が不足しているため、こちらが弾性防御で決戦に応じれば、より自軍の損害を減らすことができます。また、マギステルさんはこの際、ロングレンジにおいて不利なため、コルベット、駆逐の機動力を使って、敵の主力艦に対して攻撃を行っています。しかし、実際に言えば、これは運がよかったためできた攻撃であり、希望的観測にも程があると思います。私なら、弾性防御を使用し、遅滞戦術をとり、敵の補給線がより伸びきったところで、攻撃を行い、カウンターを行います。少し、攻撃を行うには、早すぎると感じます。
2点目、なぜ第2次M41の会戦で、敵の旗艦以外の直衛艦を残したのですか?これはとても疑問が残ります、国際法上、敵の人命を伴わない艦(AI艦)の撃破は休戦協定を結ぶまでは可能ですし、現に敵の停戦システムの不備で、敵のAI艦の攻撃で自軍の艦を喪失しています。合理的に考えれば、これは旗艦以外を殲滅すべしと考えます。
3点目、これはあくまで1個人の意見ですが。軍事費の予算について、私もとても同意見です。国の予算は次世代への投資です。そのために国家は総力を挙げてよりリターンの大きなものを採用していくべきです。ある経済学者は、人類の有史以来、教育が最も高リターンの投資であり、軍事が最も低リターンだと述べています。
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