Ⅰ 奴らがやってくるまで
Solving domestic problems
1話 始まりの講演
アダラ・マギステルは合州国軍人の中でも、極めて優秀な人物だ。
ペルセウス腕の軍事政権との艦隊決戦において、国内の残存兵力で敵の主力軍を壊滅させ、我々合州国の独立を守り抜いた。敵は駆逐艦3000隻、巡洋艦1000隻、戦艦500隻という正規軍に対して、こちら側の残存兵力は後期型駆逐艦1000隻、コルベット3000隻、旧式巡洋艦100隻、旧式戦艦10隻という寄せ集めであり、シールドの展開もできない艦隊であり、到底勝てるようなものではなかった。
しかし、相手は弱点が全くなかったわけではない。敵側は合州国へ侵攻のために、補給線が延びきっていた。そのため、短期間で残存兵力を撃滅せざる負えなかった。敵側は包囲殲滅を行える状況であったにもかかわらず、包囲をせず、艦隊決戦を仕掛けてきた。その際、敵の足の遅い艦艇を集中的に攻撃、敵の主力艦を1週間もたたずに、機能不全にしてしまう。その後の殲滅戦においても、AIに予測された量と、大きな外れ値を取る損害で、敵艦隊を殲滅し、現代の戦史の戦訓に残る戦い、「第2次M41の会戦」で合州国軍を勝利に導いた。結果として、M38人民共和国側の損害旗艦は、あまりにも多く、残存艦艇は戦艦1隻(旗艦)、その旗艦の直衛艦、巡洋艦10隻、駆逐30隻以外をすべて損失。対する、状況不利で迎撃に当たったおおいぬ座合州国の損害艦は、コルベット100隻、駆逐艦2隻のみだった。
その様なマギステルが現在していることは、この国の民主主義を守ることのできる人材の発掘と教育である。実際には、敵国の軍事力に屈することのない、軍事力の維持をするのに必要な人材の確保である。
とある新聞記者が聞いた、「マギステルさん、あなたはなぜ教育機関で無償で講演を行っているのですか?」
マギステルは即答した。
「この国の民主主義を守ることの人材を探しているのですよ。」
学生代表の挨拶
「本日はご講演に来ていただきありがとうございます。」
マギステルの講演は進み、、、、、
マギステルは言った。
「という訳で、私は国家の主権を守ることのできる、軍事力を持たなければいけない。しかし、必要以上の軍拡は求めません、本当に必要最低限の軍備の保持にに予算を回し、残りは教育に回した方がよいですよ」
マギステルはこう言って、講演を終わらせた。
「最後に、私のメールを紹介します。ここに、あなたがたの感想や、質問、意見などを送ってください。すぐには答えられないかもしれませんが、すべてお答えします。」
その後の一通のメールが合州国にとって何を意味するのかは、まだ、誰も知ることはできない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます