ある料理人のお話

ドーモ、皆さん、(・∀・)ノ゛コンニチハ!

ごくごく一般人の「Mist」というものです。

自分、大変ありがたーいことに!とある貴族様の料理人をやらせて貰っています。


いーやー…自分みたいな凡人な男を雇ってくれるなんてありがたい話です。

前の職場では「給料が安くて」色々大変でしたが、ここの貴族様が料理人を募集していてすぐさま応募!

そして面接からの実力テストで何とか入れて貰いました!

自分には「身体が弱い」家族が居るので頑張って加勢で美味しい物を食べさせてあげないと!

頑張るぞー!えい!えい!おー!


――その日の昼


あ!お疲れさまです!貴族様!

ここの生活にも慣れたか?

はい!毎日充実した日々を送らせて貰ってます!

家族にも美味しい物を食べさせてあげられているので働きがいがあります!

後で部屋に来い?

分かりました!後で伺いますね!


・・・


コンコン

失礼します。Mistです。

あのー…自分なにかやらかしましたか?

そうじゃない、頼みたい仕事がある?

特別な仕事で君しかできない?

ありがとうございます!自分に出来るか分からないけど精一杯頑張ります!

え?…とあるパーティでこの「薬」を入れて欲しい?

ここでまだ働きたいなら断らないよな?

…そうですね。再就職先を探すのも大変ですしね…。

…分かりました。やらせて頂きます。

…はい。では、失礼します。


・・その日の夜、深夜・・


ドーモ!こんばんは!

貴方の罪に粛正を!

安心!安全!確実な断罪を!

でおなじみなデリバリー霧島です。

え?ご存じない?

そりゃそうだよ。今考えて適当に言ったんだから。


なんで縛られてるのか?お前は誰だ?

あー…うん、俺は「Mist」だよ。

雰囲気が違う?

当たり前やん、こっちが「素」なんだから。

「Mist」はお前ら悪人に好かれるように笑顔で家族思いの好青年って「設定」で演じてただけなんだからな。

なかなかだったろ?ポイントは嘘と本当を混ぜることだ。

そうすることでよりキャラになりやすくなる。

まぁ、欠点をあげると普段使わない表情筋を使うから疲れるって所だな。


縛られてるのは…分かるだろ?

おたく、汚いことするのはいいけど塵も積もればなんとやら。

出るわ出るわのオンパレードでティッシュボックスかっての。

ティッシュは捨てれても罪は捨てきれなかったけどな笑


そんなわけでお前はこの後、この世とサヨナラバイバイなので来世では頑張って下さい笑

来世あるかは知らんがな笑


じゃあな♫


・・・


こうしてまた一人罪人はいなくなりましたとさ。


めでたしめでたし♪

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