第56話 文句と一言が多いです
私達は歩きながら、美味しそうな料理店を巡りなんだかんだいつもの学生に良心的なセイセにすることになりました。
正直、ここの料理は少し好きです。
安くて量が私に丁度いい感じなのでここはお気に入りです。
「なんか、いつも通りじゃない?」
確かに梨乃ちゃんの言う通り、最近は放課後よくセイセで話すことが多いので確かにいつも通りといえばいつも通りですね。
最近日常化している自分が恐ろしいです。
「いつもの日常を大切にしろ~、俺チーズグラタンで」
たまにはいいこと言いますね。
これに関しては同意見です。
「私はチーズハンバーグにしようかなぁ~、まさくんは?」
梨乃ちゃんはの不満を異に返さず私とチャラ男は注文を決めます。
梨乃ちゃんはというと隣で拗ねたようにメニュー表で口元を隠し、じっとりとした不満そうな目で二人に目で訴えかけています。
面倒くさいです。
安くて美味しい、最高じゃないですか。
何が不満なのか理解不能です。
「ピザ食べようと思うんだけど、どうする?」
「食べる」
「俺も~」
「梨乃ちゃんは?」
「……食べる」
食べるんかい。
思わず心の中で突っ込んでしまいました。
「はぁ~、偶の休日くらいお洒落な店で美味しい料理店で食べたかった」
「出たよ、頭お花畑」
「あ?」
その言葉には同意を禁じえませんが、チャラ男のいう事もわかります。
私達は学生です。
それも高校生です。
高校生なら高校生らしい場所というものがあります。
確かに梨乃ちゃんの言う通り高級料理店で王子様と食事をするのはいずれ現実になるでしょうが、今ではありません。
あと、チャラ男も一々口に出して言わなければ気が済まないのでしょうか?
険悪な雰囲気になると分かってて言う理由が私には理解不能です。
人間本当の事を言うと怒るんですから、少しは自重してほしいものです。
「何か言ったかしら?」
「んや、何も」
「そう」
梨乃ちゃんの睨みを無視してまさくんに話しかけています。
なんというか、躱し方が上手いですね。
そうして何げない話をして食事をしていると、いつの間にか日が沈みかけていました。
「結局何もしてない!!」
今更ですか、馬鹿なのでしょうか?
「別にいいじゃねえか、俺ららしくて」
何ですか俺ららしくてとは、一緒にしないでいただきたいです。
「それじゃ、解散にするか」
「待って待って、じゃあせめて写真」
「お前は女子か」
「女子だよ!!」
「あ、そっか」
その発言はどうかと思います。
どう考えても失礼極まりないです。
ドン引きです。
「あそこがいいかな、ほら並んで」
「面倒くせぇな」
全くです。
そうして私は皆で写真を撮ると、二人と別れまさくんと共に帰路に着くのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます