第55話 待ち合わせと計画の無さ
「やっほ~二人とも」
人混みをかき分け二人がいると言ってた場所へ向かうと、高田さんがこちらに手を振っていた。
「や、やっほ~梨乃ちゃん」
高田さんのノリに明美が恥ずかしそうにテンション高めにそう言った。
恥ずかしがるならやらなきゃいいのに……。
なんかいけない事をさせてる気分になる。
「急に誘ってごめんね」
「うんうん、私もまさくんも暇だったから嬉しい」
明美は嬉しそうにほほ笑み、そう言った。
何故か僕も暇だと一括りにされてしまった。
僕は忙しいのに……。
ゲームのランク上げやレベリング等や配信されているアニメをみなければいけないので、忙しいのだ。
「それじゃ、いこっか」
「どこ行くの?」
元気一杯の高田さんに問いかけると、彼女は考え込んだ。
決めてなかったのかよ。
「とりあえずショッピングでもしようかなって思ってるんだけど」
取り敢えずで動き回るのは正気かと疑ってしまう。
「この人だかりは流石にきつくないか?」
赤羽も正気かといったような表情で彼女を見てそういった。
「う~ん、じゃあどうしよう」
歩くのはしんどいし、何かないかな?
そう思っていると、小腹が空いた感覚がする。
「とりあえず飯でも食いながら決めるってのもありじゃないか?」
「そうだね、そこで少し考えよっか」
そう言って僕らは歩きながら、美味しそうな料理店を巡りなんだかんだいつもの学生に良心的なセイセにすることにした。
「なんか、いつも通りじゃない?」
最近は放課後よくセイセで話すことが多いので確かにいつも通りといえばいつも通りだ。
「いつもの日常を大切にしろ~、俺チーズグラタンで」
「私はチーズハンバーグにしようかなぁ~、まさくんは?」
高田さんの不満を異に返さないように二人は注文を決めていた。
高田さんは拗ねたようにメニュー表で口元を隠し、じっとりとした不満そうな目でこちらに訴えかけてきた。
そんな目で見るな。
「ピザ食べようと思うんだけど、どうする?」
「食べる」
「俺も~」
「梨乃ちゃんは?」
「……食べる」
そう言うと、店員さんを呼びそれぞれの料理を注文する。
「はぁ~、偶の休日くらいお洒落な店で美味しい料理店で食べたかった」
「出たよ、頭お花畑」
「あ?」
赤羽の言葉にスイッチが入ったのか、高田さんは睨みつける。
「何か言ったかしら?」
「んや、何も」
「そう」
楽し気な雰囲気が一気に険悪な雰囲気に様変わりしてしまった。
余計な事しかい奴だな。
そんなことを思いながら、赤羽の脇腹に肘を喰らわせた。
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すみません、前回の後半部分を保存できず投稿してしまいました。
なので再投稿という形になります。
申し訳ございません。
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