第53話 呆れてしまいますね!!
そうしてしばらく待つと、まさくんは準備を済ませ私はまさくんの勉強を見ています。
明日は学校だというのに未だに終わっていなかったので出る時間まで勉強を見る事をしました。
世話の係るというかなんというか、ちゃんとしてほしいものです。
「そこ、間違ってるよ」
「え、どこ?」
「ここ、前に教えたでしょ」
全く、世話の焼けますね。
これでは時間に間に合うか怪しいものです。
そうしていると、出発する時間になりまさくんと共に家を出て集合場所へ向かいます。
バスに乗ると、後ろの席が空いてました。
まさくんは私が座ると、横に座りました。
窓側の席に乗せてくれるのは好感度高いですよ。
そうして終点の目的地に着くと、皆ぞろぞろと降りていきます。
日曜日という事もあるのでしょう。
気を抜けばはぐれてしまう程人が多いです。
はぁ~、来るんじゃなかった。
そう思っていると、私の右手をまさくんが握ってきました。
びっくりです。
「はぐれるといけないから、我慢してくれ」
まさくんはそう言って謝ってきます。
仕方ありません、今回は我慢してあげます。
小さい時はこんなことがたくさんあった気がします。
そう言ってまさくんと一緒に人混みを分けていきます。
何故でしょう、まさくんの背中がとても頼りになります。
いつもそうだった気がします。
彼がいつも私を引っ張っていってくれていたような気がします。
いやいや、そんなわけ……。
急激に身体が熱を帯びたように熱くなっていく感覚がします。
「明美」
「ひゃい!?」
急に話しかけてくるから変な声が出ちゃったじゃないですか!!。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫……それより何?」
「端に行ってから高田さんにどの辺にいるか教えてもらっていいか?」
「あ、わかった」
私はまさくんに言われた通り梨乃ちゃんにメッセージを送ります。
「ユドバシの下の改札にいるって」
「この下か」
私達は梨乃ちゃんのいる場所へ向かいます。
「やっほ~二人とも」
「や、やっほ~梨乃ちゃん」
このノリなれませんね。
なんだか恥ずかしいです。
「急に誘ってごめんね」
「うんうん、私もまさくんも暇だったから嬉しい」
「それじゃ、いこっか」
「どこ行くの?」
「とりあえずショッピングでもしようかなって思ってるんだけど」
まだ歩く気ですか。
「この人だかりは流石にきつくないか?」
そうです、こいつの言う通りです。
流石に人が多すぎです。
ショッピングするなら人の少ない日がいいと思います。
「う~ん、じゃあどうしよう」
計画性なさすぎでしょ。
「とりあえず飯でも食いながら決めるってのもありじゃないか?」
まさくんナイスです。
流石まさくん、私の気持ちが分かってていいですね。
「そうだね、そこで少し考えよっか」
そう言って私達はゲストへ向かい、食事を済ませ今後の予定を皆で考えるのでした。
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