第47話女同士の会話

「これ、めっちゃ明美ちゃんに似合いそう!!」


 私に少し青みがかったのグレーのスカートにベージュのシアータートルの上に深Ⅴのニットのコーデを見せてきます。

 見る目があると思いますが、それに似たコーデなら既に持ってます。

 

「それ、持ってる」

「え、ほんとに!?」

「うん、この前まさくんと買い物に行ったときに買ったよ」

「それって、デート!?」


 なぜそうなるのでしょう?

 男女が遊びに行くことなどよくあるはずです。

 この恋愛脳は困ったものですね。


「えっと、違うよ?」

「本当に~? 普通、男女で買い物になんて行かないよ?」


 行きますよ、現に私達が行っているのですから、証明済みです。

 まぁ、女子の友達がいなかったのもありますけど。

 思い出すだけで不愉快になってきます。

 

「まさくんは私一人で行くのを心配してついて来てくれただけだよ?」

「友達と行けばよかったじゃない?」


 はい、この子は今、私の地雷を踏みました。

 不愉快が頂点を通して天元突破?してます。

 私の心を720度抉って楽しいのですかね?

 

「私、女の子の友達いなかったから……」

「え、なんで!?」


 しつこいですね。

 この話は聞いてほしくないって察してほしいです。


「ごめんね、言いにくい事だったよね!? 配慮が足りなかった!!」


 私が悲しそうな振りをすると、彼女は察したのか謝ってきます。

 

「でも嬉しいな」

「何が?」

「初めての友達になれたことが」


 友達、ですか……。

 信用してはいけない。

 のようになる可能性があるからしっかり見極めないとなりません。 

 

「ねぇ、今度一緒に買い物行かない?」


 なぜそうなるのか、意味が解りません。

  

「駄目?」


 ここで断るのは、う~ん、どうするべきでしょうか?

 私の顔を覗き込むように問いかけてくる。

 まぁ、買い物くらいならどうという事はないだろう。


「よし、決まり!! 連絡先教えて~」


 彼女はそう言って携帯を取り出すとLANEを起動する。

 ここは、教えないのは不自然です。

 しぶしぶ彼女と連絡先を交換します。

 

「それじゃあ、また連絡するね」

 

 彼女は嬉しそうににこりと笑っています。

 そういう所は好きですよ、梨乃ちゃん。

 私達は駅に着きました。


「それじゃあ、明美ちゃんの事よろしくね~」


 まさくんにむかってそう言うと、二人は駅の中に入っていきました。





 


 

 

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