042 人喰い山ん姥か
◆2023年6月11日
ウワ~。昨日の弁当、食べ忘れてた。晩御飯の後で気がついた。
6個も梅干乗せてたから…匂い嗅いでも大丈夫そうだけど。
昨日今日は気温が28度もあったし、雨だったし・・・。
腹をこわしたくないので、大好きな鮭ごと捨てるはめになりました。
食費まで削ってる暮らしにゃ大打撃です。納豆はパック入ゆえ、明日の朝食用に回せそうですけどね。
昨日は、放置畑の手入れに行くつもりでお弁当こさえたんです。
ところが降りだしたので、そのまま忘れちゃった。
物忘れが段々加速しています。用事に立ち上がり歩きだしても、何するんだったっけ? が、毎度となりだしてる。
なのに、食べることだけは絶対忘れない。
そもそも弁当忘れたのも、冷凍しといたカレーが急に食べたくなったせい。
まあ、婆さんともなると、食い気がなくなりだしたらお迎えが近まった証拠。だから喜ばしいことなんでしょうが。
湿った夜気にこもるカエルの声が、明日も降るぞと教えてくれています。
バケツの天水に孵ったオタマジャクシたちが思われる──。
餌のない彼らは共喰いで生き延びてるんでしょう。
聴こえる声の主も、そんなして生き延びたのか……。
今はこの山頂でポツン暮らしな私も…そうなのか……。
さんざん人を喰らって来たから、物忘れがひどくなる齢にまでなれたのか。
いつかしらカエルは鳴きやんでました。
海月山の闇夜は、時折の雨とトタン屋根に落ちる雨だれの音ばかりとなってました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます