040 小鳥の古巣が落ちていた

    ◆2023年6月7日

放置畑のチガヤ刈り、昨日は有言不実行となりました。

出がけから小糠雨こぬかあめぽく、急に降りだせば畑から軽トラックへ戻る間に濡れかねません。足悪婆さん、メイン花壇の手入れへと急変更。

それならボロロプレハブまで逃げ戻るのも楽ですしね。


で、そこもニガイチゴがはびこり、花壇とは名ばかりになりだしてまして、やれやれと走り根たぐっては引っこ抜きました。

もちろん、イクラみたいに熟したつぶらな赤果をつまんじゃ食べながら。

なにせ1gだろうが元取らにゃあ、一進一退ところじゃない荒れ山開拓暮らしなんぞできゃしません。多少の苦みなんざ、この人生で慣れとるわ!?





そのニガイチゴを放った通路に、小鳥の古巣が吹き飛ばされてました。

引きずるようにばらけだしてはいたけど、すでに脱色した竹の葉編みが丸いくぼみをほぐさずいたので、わかった。


海月山は北と南に沢を従えてるため、鳥も多いんです。それでたまに、空巣が転げてます。

今回のは、一昨日までの豪雨に叩き落とされたからでしょう。




見つけると、すごく得した気分になれる。思いがけず高価で珍しいものをいただいたような。そして、この山の不如意なぼっち暮らし分がたちまちプラマイゼロになる。


空き巣となるまでの小鳥たちの営み、巣作りから抱卵、そして巣立ちまでの日々があった証が、地面にほぐれきれないのを見つけただけなのに──。



あ。そうそう。忘れるとこでした。結局、昨日はこの後やっぱり急に降りだし、ヨタヨタ婆さんちゃんと濡れちゃったです。それもコミでの、海月山流プラマイゼロなのではありました。



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