021 原野にもどってた山畑

  ◆2023年2月15日

4年ぶりにやってきた放置畑の入り口で、私の足は止まりました。

ぼさぼさの枯ススキ軍団に占拠されてるのは覚悟の上だったのですが、棘だらけの茨がびっしり足元まではびこってたなんて!


これじゃ、分け入るもなりません。




そりゃ獣害に泣かされてほったらかしきりにしたのだから、元のススキ原に戻ったのは仕方ない。けれど、イバラまで蔓延しだしてたとは。走り根で増殖するスピードすさまじく、根絶は不可能といえる難物です。ちょっと踏み入るさえ、引きずってきたツルハシだけではもう間に合わない。



 …ダメだ。今日はこのまま退散しよう。

 ようやく現況を確かめに来ただけなんだし。

 奥まで様子見に行くには、道具不足。

 なにより、惨状を受け止めるだけの根性こそ不足。腹くくり直して来なきゃ。


 ようやくなんとか4年ぶりに奮い起こした再耕意欲。またも失くしちまったら、もう後がない。

 及び腰ですんでるうちにと、私は踵を返すことにしました。





 根性に体力不足、資金難からも、一進一退なだけの海月山ーー。

 それでもところところ、始まりだした春の色をたたえています。

 他の実梅にさきがけて満開なのは、小梅。

 鑑賞用の紅梅は海側で隠れかげん。

 うっすら黄ばんでるのは、植えて初開花となるミモザ。

 ピンクの霞めいていっとう目につくのは、ボロロプレハブ際の3本の河津桜。


 畑だって長いこと無力感に放置してなかったら、収穫の喜びさえもたらしてくれてたはずでした。

 入り口の夏柑だって、あんなにたわわに実ってたーー。



 そんな風に反省はしたので、せめてと枝道のだけはススキ退治しました。


 明日から…放置畑もなんとかしていかなきゃです。


ぐうたら婆さん、できるかなあ……。

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