059 遠くて近きは♂♀の仲以上
◆2023年7月10日
意外なのは、男女の仲だけじゃありませんよね。植物にも云えまして。
姿形も生育環境もほど遠いのに近縁とはと、驚かされることがありますもん。
七月の木陰で淡桃色の釣鐘型花を恥ずかし気にうつむき咲かせてる
ドデカくも肉厚な剣葉からまぶしい夏空を突く勢いで、百年に一度だけと吹聴される花茎がそそり立つ
……マジ、ブッたまげさせられます。
海月山で増やし見慣れてるそれらの属がこうも近しい間柄だなんて、普段は露ほども思い出すなんてない。それだけ、違いが際立ってる。
けれどそうだったのだとあらためて気づかされると、さらに驚嘆させられます。
DNAの神秘に。今流行りでいうなら、その多様性と共に。
そしてDNAの多様性というワードで、意外な男女の取り合わせに話を戻すなら。
人の免疫や他者認識に大きく関わるHLA遺伝子は、父母から対で型を受け継ぐ。
だから母方からの遺伝子により父に近い遺伝子保有者に惹かれたり、
あるいはすでに父方遺伝子は保持してるため、意外な異性を求めちまったりする。
フェロモンにも関与する、別名恋愛遺伝子が、脳へダイレクトに作用するから。
つ、ま、り、どちらにしても、
自己と異なるHLA遺伝子との交配ほど、生命力の横溢な子孫は残しやすいと。
し~かし、こんなことまでつらつら考えだすのが、すっかり喰い気だけになった婆さんとは、です。子孫繁栄どころか、本人たら絶滅確定寸前だのに。
擬宝珠もヌルイとして食用になり、山の青の竜舌蘭もウォッカとして飲用になる代物なのよ、とかって話ならいざ知らずよね。
今からでもイケイケお姉さんに戻れるのなら、さらに話は艶っぽくなり、
ヌルイのつきだしでウォッカを舐めまわせる居酒屋とかで、逃げ腰イケメンにちょっかい出しまくる件とかへ脱線していけるのですが。
残念なことにフェロモン残量が残りわずか。地獄の閻魔様をなんとかたぶらかして極楽行変更してもらうための分は、もう無駄使いするわけにいかないのでありました。
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