エピソード5

前回までのあらすじ。

あなたは自分の鼻毛からできた鼻毛マンをつくることができました。

鼻毛マンを養育するために家を建てる必要になった。

ということで石をさがすことになった。頑張りましょう!


あなたはダストシュートの下に綺麗に着地した。

―さて石を探すか…。

すると上から何か降ってきた。

シュタタタタ。鼻毛マンも一人だけ同じように降りてきて、綺麗に着地した。

鼻毛マンは何も言わず、ボーとしている。

「よし、鼻毛マンいくぞ。」

鼻毛マンはあなたの後ろをついていく。

何も言わず、真顔でついてくる。しかも全裸なのだ。

―こわ!

あなたは気を取り直して、石を探す。

―わからない…小さい石は山のようにあるが、オペ子がいう加工できる大きな石ってどこだ?

「オペ子、いるか?」

「はいはい。オペ子サービス残業中ですが、何なの?」

「小さい石はあるんだが、大きい石なんてどこにあるんだ?」

「それは地面の下にあるに決まってますの。」

「地面の下?」

「あ~ポクポクポクチン…言い忘れていたの。石を取り出すには石を取り出す道具がいるの。失敗失敗てへなの。」

「オペ子~!」

「ああ、ごめんなの。じゃあ、石を取る道具の作り方なの。木があればできるの。レッツトライなの。」

「へいへい。わかりました。」

するとモニターが出てきて、木を加工してピッケルを作る映像が映し出された。

―めちゃくちゃ大変じゃないか。

「あ、言い忘れていたけど、それ鼻毛マン作れるの。」

「何!?」

「鼻毛マンにインプットしてあるの。木を渡してピッケル作ってと言うと作るの。完璧なの。」

「さすがオペ子。」

「ふふんなの。じゃあ、頑張ってなの。」

―よし、木を取りに行ってピッケルとやら作るか。

あなたは木のある場所に向かった。

―お、あるある。じゃあ、鼻毛マンにやらせてみるか。

「鼻毛マン、木を拾ってピッケルを作ってくれ。」

すると、鼻毛マンたちは無言で木を拾い始め、拾った木を丁寧にピッケルにしていった。

―めちゃくちゃ便利じゃん。

鼻毛マンはピッケルができるとピッケルをその場に置いた。

―あ~命令されていないことはできんのか…。

「鼻毛マンできたピッケルを僕のところまで持ってこい。」

鼻毛マンは置いたピッケルを拾って僕のところまで持ってくる。

あなたはそれを受け取ると、モニターに映ったように地面を掘り始めた。

ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク、ガーン!!!

何か固いものにピッケルが当たったようだ。モニターによるとこれが石らしい。

あなたは鼻毛マンに余分な土を退かすように命令して石の部分だけを取り出した。

「オペ子、これでいいのか?」

「いいの。あとはそれを家まで運ぶの。」

「わかった。待ってろ。」

通信を切ると鼻毛マンに石を持つように命令した。

鼻毛マンは石を軽々と抱えて家に戻る。

あなたも鼻毛マンの後ろを追う。

そのとき、レーダーに赤い点が映る。

―こんなときにゾンビか。鼻毛マンってゾンビに襲われるとゾンビになるんだよな。仕方がない。

「鼻毛マン!石を置いてその場で待て。ゾンビが襲って来たら家に逃げろ。」

鼻毛マンは石をその場に置いて、その場に待機した。

赤い点の場所に行くと、確かにゾンビはいた。

しかし、いつものゾンビと違う。なんとゾンビの頭にはヘルメットが着いていたのだ。

―なんだ?頭に何か乗っていやがる。

あなたは弓矢をゾンビにめがけて撃った。頭に当たるが、ヘルメットに弾かれてしまう。

「オペ子!あのゾンビの頭のはなんだ!?」

「あれはヘルメットなの。頭を守る装備なの。恐らくゾンビになったときに着けたままだったのかな…。」

「どうすればいい?」

「ヘルメットで守れていない顔を狙うの。」

「よし、わかった!」

あなたは槍を持つと、顔にめがけて槍を突き出した。

グサッと槍は顔に刺さり、そのまま槍を横に振ると頭は胴から離れて飛んでいった。

頭のなくなった胴体はそのまま倒れこんでいった。

―そういえばあのヘルメット。鼻毛マンに着けたらいいか。

あなたは飛んでいった頭に着いていたヘルメットを取り外して、鼻毛マンの場所に戻った。

他にゾンビはいなかったせいか鼻毛マンは元に場所で待機していた。

あなたは鼻毛マンにヘルメットを被せると、石を持って家に戻るように命令した。

そして、あなたも後ろ追って家に戻った。


家に戻ると留守番だった鼻毛マンはボーとしている。

あなたは石を持ってきた鼻毛マンに石を加工部屋に持っていくように伝えた。

「オペ子、石を持ってきたぞ。」

「いい子いい子なの。これで鼻毛マンの家が作れるの。じゃあ、次は鼻毛マンが木や石を自動で集められるようにするの。」

「どうすればいい?」

「それはもう…教育!なの。」

「教育?」

「そうなの。いい言葉があるの。やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。っという言葉なの。つまり先生をやるの。」

「へ~誰が?オペ子が?」

「もちろんあなたなの。」

「え~?」

「そもそもオペ子はここから動けないの。石の取り方なんて教えられるわかないの。じゃあ、頑張ってなの。」

「全然進まないな~。」

「教えている間に家を作っておくから文句を言わないの。」

「へいへい。」

あなたは鼻毛マンたちを連れて外に出かけた。

「全然進んでいない?…違う。やっと動き出したの。消えていた人類の足取りはやっと進み始めたの…。」

オペ子はいつもとは違う神妙な口調でボソッと呟いた。


かくしてあなたは家を手に入れ、鼻毛マンの教育に向かうのであった。

次に続く。

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