エピソード4
前回までのあらすじ。byオペ子
「あなたは家の使い方やゾンビの倒し方がわかり、オペ子の命令通りに動くことができましたの。そして、外に出てゾンビを4体撃破し、木を入手することができたの。
パチパチパチ。よくできたの。100点なの。なでなでしてあげるの。」とオペ子は自分語りをしてアームであなたの頭を撫でている。
アームの金属部分が当たってガリっとあなたの頭を擦りむいた。
「いって~!!!オペ子~やりやがったな!!!」
「あ、ごめんなの。これあげるの。」
ペシン。オペ子はあなたの頭に大きな絆創膏を貼ると、アームをしまった。
「いつつ。でオペ子、さっき街をつくれと言ったけど、なんで街がいるんだ?鼻毛から人類をつくれるのは分かったけど、ここの家でいいんじゃないのか?」
「いい質問なの。あなたの鼻毛からできた人…通称鼻毛マンは命令は聞けるけど、自立的な行動までは無理なの。家に置いたとしても、ここに鼻毛マンがする仕事がないとそこにいるだけの邪魔なものになるの。だから鼻毛マン用の家をつくって鼻毛マンが決められた仕事だけやれるようにする必要があるの。」
「なるほど。鼻毛マンをつくってひたすら仕事させるってことなんだな?」
「そうなの。でも元はあなたの一部だから性能もあなたに近いから、あなたができることしかできないの。何をさせるか決めてから街つくりに励むといいの。」
「そんなもん簡単だろ!ゾンビを狩る仕事をやってもらえばいい!」
「やれやれなの。自立的な動きできないのにどうやってゾンビを探して攻撃するの?」
「あ~そうか。」
「やっぱりおバカなの。オペ子アドバイス。木を拾ったり、木を加工部屋に運んだりすることくらいはできるの。あとはゴミの整理とかもできるの。他にもあるかもしれないけど、そこは考えるの。」
「なるほど。僕がゾンビを倒してる間に、鼻毛マンに木を拾わせる…あれ…ということはゾンビは結局僕が倒さないといけない?」
「That's rightなの。でも木の加工が早く済めば武器も揃いやすくなるし、街を広げればそれだけ安全地帯を増やせるの。」
「仕方ない。頑張るか~。」
あなたは加工部屋から完成した弓と矢、それとは別に加工された木の棒を拾ったきた。
「オペ子、この木の棒はなんだ?加工部屋の失敗か?」
「加工部屋に失敗はないの。それは槍というの。」
「槍?なんだそれ?」
「仕方ないの。槍のチュートリアル始めるの。」
モニターに槍の使い方が写される。
人が槍を持ってゾンビを突いている。
「あ、なるほど。そういえば最後に倒したゾンビもそんな感じで倒していたな。」
「じゃあ、槍と弓矢持って安全地帯と木を集めてくるの。オペ子はサービス残業で鼻毛マンつくっておくの。」
「よっしゃ。行ってくる。」
「では行ってくるの~。」
オペ子からアームが出てきてあなたを掴んだ。
「あれ?これって前と同じ?」
「そうなの。ではアデュー。」
アームに掴まれて防御服を着させられると、ダストシュートに投げ込まれた。
「ちくしょ~!!!!!!!!!」
あなたはまたダストシュートで外に投げ出されたのであった。
「うおおおおおおお~」
ドスン。地面に降りった。前回と違ってゾンビが下にいなかったのは良かったと思った。
ゾンビレーダーには点はなかった。周りにゾンビがいないことに一安心し、前回の木があった場所の方へ向かう。
薄く霧がかった場所で周りには植物が大量に生い茂っている。
―最初に来たときはゾンビと戦うことしか考えていなかったから、こんなにいろいろなもんがあったんだな。
「オペ子、聞こえるか?」
「ザザザー、こちらオペ子。オペ子サービス残業中で忙しいの。何か御用なの?」
「オペ子、この緑のやつはなんだ?木の仲間か?」
「それは草っていうの。名前はいろいろあるから覚えなくていいの。」
「草か~。これは使えるのか?」
「今は使わないの。」
「じゃあ、いらないな。」
「そうなの。じゃあ、オペ子は忙しいから切るの。」
ブツっと一方的に会話を切られたようであった。
あなたは周りを見ながら前回の木の場所まで来た。
前回取ったが、まだまだたくさん拾えそうであった。
木を拾おうとしたそのとき、レーダーに赤い点が付いた。
―げ…ここでゾンビか。やるしかないな。
あなたは弓に矢を番えてレーダーの方向に矢を打った。
ガンという音が鳴ると、矢が刺さったままのゾンビがこっちに向かってきた。
―拳銃と違って、あまり効いていないのか?
あなたは弓矢を下に置くと槍を持って、ゾンビに突き刺した。
ゾンビの腹部に槍は刺さったが、ゾンビはジタバタしながらこちらに押し返してくる。
―あれ?これも効いていない?なんで?あ、そういえば…オペ子は頭を狙わないと意味がないって言っていたはず。槍を抜いて頭に刺さないといけないのか。ていうか槍が抜けない…まずいぞ。あ、そういえば矢がここに。
槍をその場で離し、矢を拾って矢をゾンビの頭めがけて突き刺した。
すると、ゾンビはピクリとも動かなくなった。
―頭を狙うのを忘れないようにしないとな…。
動かなくなったゾンビから槍と矢を抜いて、再び木を集めた。
今度はゾンビに会うことなく、木を集められた。
木を持てるだけ持って、家へ向かった。
家の前に来るとオペ子を呼んだ。
「オペ子~戻ったぞ。家に入れてくれ。」
「あ~ちょっと待つの。準備が…………いいの。今戻すの。」
家からアームが出てきて、あなたを掴み家の中へ入れた。
家に入るとまず目に入ったのは、すっぽんぽんの僕がなんと5人もいたのだ。
「ふふふ、見て驚けなの。鼻毛マンを5体もつくったの。すごいの。ほめるの。」
天狗の鼻を伸ばしているオペ子を無視して、鼻毛マンの近くで眺める。
「ほ~よくできているな…。ていうか動かないけど大丈夫か?」
「ふふふ、刮目するの!我を撫でよ!鼻毛マン!」
オペ子が命令をすると、鼻毛マンは5体とも動き出して、オペ子の柱を撫でまわしてる。
「むふふふ、なんかあなたに撫でられているみたいでオペ子興奮しちゃう!」
あなたはそれを見てドン引いた視線をオペ子に送った。
「あ、鼻毛マン。そこまでにするの。コホン。ということで鼻毛マンは完成したので、鼻毛マンに木を拾わせるといいの。でも注意があるの。鼻毛マンは武器もないし、そもそも戦えないからゾンビに襲われると鼻毛ゾンビマンになるの。だからゾンビの駆除はがんばるの。」
「なに?ゾンビに襲われるとこいつらもゾンビになるのか?」
「そうなの。だからこそ、ゾンビを見たら家に逃げるという命令を与えて、家をつくるの。」
「なるほど…じゃあ、次は家つくりか?」
「ふふふ、甘いな。もう家はつくったの。データは。」
「データは?」
「つまり材料がいるの。木以外に石がいるの。」
「石?石って?」
「石はこれなの。」
モニターに石がうつる。
「でも小さいのは加工できないの。だから大きいのが必要なの。ということで石を集めてくるの。たくさん。今回は鼻毛マンがいるから集めたらすぐ戻る必要もないの。わかったの?」
「ああ、わかった。鼻毛マンは家に自動で戻れるのか?」
「もう命令済みなの。」
「そりゃ~すごい。じゃあ、いくか。」
「でもその前に腹ごしらえだけしていくの。戻る時間がかかるとおなかも空くの。」
「お、そうだな。じゃあ、食糧庫行ってくる。」
オペ子は食糧庫に向かうあなたを見送った。
あなたは食事を済ませ、防御服を着て、あなたはダストシュートに飛び込んだ。
―石とやらをとってくるぞ!
かくして鼻毛マンは誕生し、街づくりの第一歩が始まった。
次に続く。
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