精霊の湖

――我々は魔素から生まれ、魔素へと還る。


おさなごの行方しらずは泳いでもたどり着けないところへゆくよ



すいめんに小精霊は吹き溜まり舞い上がりせせらぎはつづいた



大あくびしながら髪を整えて女のふりをする水妖ウンディーネ



その声を置き去りにしてみずうみは乙女の鼓動、乙女の唸うなり



正体がただ唇であるような、むなしさは生命とそののち



みずうみは人に似ている みずうみのような人などいはしないのに



淡水の感覚のまま夕焼けを受け入れたなら燃えてしまうな



ことばが先か? 魔法がさきか? 預言者のように浮かんで沈む蜻蛉かげろう



霧の中わたしは自由でありながらひととき鹿のすがたでねむる



あなたの顔はおもかげとなり永遠にまよなかにする呪文があった

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