いくつに見えます?
「おはよう」ライラさんは小田谷さんに声をかけた。
「おはよぉございますぅ、ライラさぁん」
「私今日誕生日なの」
「お誕生日おめでとぉございますぅ」
「ありがと」
「おいくつにぃ、なられたんでしたっけぇ?」
「39よ」
「お若いですねぇ。35だと思ってましたぁ」
「フンッ!」
ドゴォッ
ライラさんは壁を蹴った。
「あらぁ、また怒らせちゃいましたかねぇ」
「おはようございます」ライラさんは年配の警備員に声をかけた。
「おはよう。今日も綺麗だね」
「ありがとうございます、私今日誕生日なんですよ」
「そうなんだ、おめでとう!」
「いくつに見えます?」
「う〜ん、20歳(ハタチ)かなあ」
「もう、お上手ですねっ」
ライラさんはご機嫌だ。
「勤続21年でぇ、それは無理がありますぅ」
小田谷さんはあきれている。
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